『昭和堂薬局』

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低価格食品はほんとに得?

高級ブランド品のお店がにぎわい、町でも高級バッグを持った人ばかり。その側で食料品は安売り合戦…
 食品は安ければいいのか?
 食べるものは自分や家族の体をつくる素です。常識外れの価格で売られているものにはからくりがあります。以前コラムで書いたように、添加物だらけのミートボールやチーズ・アイス・バターもどき(チーズもどきの見分け方が良く分からないのですが、バターもどきはマーガリンやファットスプレッド、アイスもどきはラクトアイスで植物油脂を使っています。植物油脂はリノール酸〈オメガ6系〉の油で炎症体質にします。)はスーパーの価格競争やコンビニの低価格品が生んだものですが、私達が価格で食品を選ぶことも、それに拍車をかけているのです。
 無農薬の米や有機野菜、無添加の調味料などを使うとそんなに負担増なのでしょうか?ペットボトルの飲み物や缶ジュースを毎日何本も買うことを考えれば…また、ご家庭で野菜を腐らせたりして無駄にしてませんか?良い物を工夫して使うことで無駄を省けたら…
 私の店に健康相談に来る方たちに最初に言うことは食のことです。多くの方はインスタント食品やスナック菓子を悪いことをしていると思わず食べています。医食同源という言葉がありますが、食を疎かにすると病気になり、食を大切にすると病気になりにくいのです。病気になればお金も掛かります。結局、負担増になってしまうのではないでしょうか?
 総務省の家計調査では1世帯が1年間に買う米代は、お菓子代の半分以下という恐ろしい結果も出ています。日本人の主食代よりお菓子代が二倍以上多いのです。
 何度も言いますが、食べるものは自分や家族の体をつくるものです。簡単ですぐ食べられるものは便利ですが、自分や家族がそれを続けると病気になるとしたら…
 アトピーや花粉症、不妊、うつや不安障害など、食と関わりがあまりなさそうな病気も食の乱れが関係していると思います。殺人事件や子どもの虐待事件がこんなに多いのも食の乱れが関係しているのではないでしょうか。
 良い食材を大事に使い、少し手間をかけて自分たちの体を守りましょう。病気になってしまうと手間とお金がかかります。年齢によって養生をすることも大切なことです。漢方にも養生法がありますが、食生活と生活習慣を改善することが一番の養生ではないでしょうか。ちょっとした工夫で心と体を元気に保ちましょう。



昭和堂薬局 | 2010年9月30日

 

亜鉛が注目されています

 亜鉛が注目されている
 私が大学を卒業し、病院に勤めはじめたころ、耳鼻科からよく亜鉛の水剤(液体の薬)が処方されていました。私は何のために処方されているのか分かりませんでしたが、先輩薬剤師に味覚異常は亜鉛不足が原因であることを教えられました。その後、中心静脈栄養(高カロリー輸液を中心静脈に直接入れる)や経腸栄養(簡単に言うと液体の栄養)が普及していき、微量栄養素の欠損による症状が明らかになって、研究が進み亜鉛の欠損症が注目されました。
 亜鉛の生理作用は、胎児の発育、皮膚の新陳代謝、生殖機能、骨格の発育、味覚および臭覚の維持、精神神経・行動への影響、免疫機能の維持などがあります。亜鉛の欠乏により起こることは、性的発育の遅れ、精子の減少、無月経、貧血、免疫機能低下、夜盲症、脱毛・皮膚炎、慢性下痢、創傷治癒遅延、精神異常、異常行動などがあります。
 亜鉛欠乏の原因としては、インスタント食品や加工食品の摂取、ダイエット、食品添加物の摂取、一部の薬や高齢者の食べ物の量的不足などがあげられます。また、亜鉛は人にとって必要不可欠な微量元素で、300余りの酵素の活性中心元素として働いています。これらのことからも、亜鉛不足はいろいろな病気に関係しているのです。
 胃潰瘍治療剤のポラプレジンク(亜鉛製剤・病院の薬)の発売により、臨床の現場で、胃潰瘍だけでなく多くの病気の治療の可能性が言われいています。代表的な物は、味覚異常・口内炎・褥瘡・糖尿病・慢性肝炎・炎症性腸疾患・胃潰瘍・不妊や妊娠の維持などがあります。
 では、亜鉛不足にならないようにするにはどうすればよいか?
 インスタント食品や加工食品、食品添加物を含む食品を避け、海産物(カキや海苔など)を摂るように心掛ける。無理なダイエットはしない。食べ物の量的な不足になりがちな高齢者などは亜鉛の入ったサプリメントを摂ると良いかもしれません。
 正しい食事を心がけることが病気にならないことの最善策です。自分の食事をもう一度見直してみてください。


昭和堂薬局 | 2010年9月24日

 

秋の養生法

“収穫の秋”と言うように、自然界では秋は、収穫の季節です。米をはじめ粟(あわ)、黍(きび)、稗(ひえ)などが実り収穫の時期を迎え、夏の陽気が盛んな季節から、少しずつ陰が盛んになっていきます。昔から、”食欲の秋”や”読書の秋”と言うように、夏の暑さで疲れた胃腸の働きも盛んになりはじめ、蔵の季節である冬に備える季節で、人間のエネルギー(気)は内向きになり、エネルギーが旺盛で活発な夏に比べ、活動が控えめで、気分も落ち着いてくるので、”食欲の秋”や”読書の秋”と言うのでしょう。
 秋に気をつけなければいけないことは、乾燥と冷えです。秋になると朝晩が涼しくなり、湿度も下がってきます。そのため、秋の臓である肺の病気が増えてきます。風邪やアレルギー、皮膚の乾燥などが起こってきます。また、中医学では肺と大腸は密接な繋がりがあるため、便秘なども起こりやすくなります。
 肺や大腸を補う辛味の物を摂ると良いでしょう。辛味の食材は、ねぎ、生姜、わさび、唐辛子、大根、たまねぎ、しそ、にらなどがあります。
 最近の日本人の食事は、欧米の影響で脂っこい物や動物性のタンパク質を多く摂るため、夏の暑さで弱った胃腸に負担をかけます。辛味の食材をうまく取り入れ、肺と大腸を補う事が重要になります。肉にこしょう、刺身にわさび、すしにわさびと生姜、油ののったサンマに大根おろしが添えられるのも、理に適った事なのです。
 今年は残暑きびしく、暑い日が続いていますが、季節は確実に秋を迎えています。暑いからと言って、冷たいものばかりを摂るのはそろそろ控えて、陽の季節から陰の季節になる変わり目をうまく迎えましょう。
 地球温暖化が言われていますが、日本では確実に季節は巡っています。秋は訪れているのですから、何千年も前から言われている養生をしていくことが、元気で長生きの秘訣だと思います。


昭和堂薬局 | 2010年9月15日

 

五十肩になったらしい

 2日前にガソリンスタンドにガソリンを入れに行き、中拭き用タオルを渡され少し変な体勢で車内を拭いたら右肩の痛みがおこりました。その時は気にもしていなかったのですが、家に帰っても痛みは一向に治らずますます痛みはひどくなってきました。もしかして…。
 ご飯を食べていても、パソコンを使う為にマウスを動かそうとしても、飲み物を飲むために腕を伸ばしてコップを持ち上げても、ちょっとした動作で痛みがおこります。
 しかし、振り返ると思い当たることがいろいろ…。
 整体師の友人が以前五十肩は横を向いて寝ていることが原因で巻肩(?!そう言っていたと思う)で起こると…。確かに私は右肩を下に寝ています。
 それと、東洋学的には五十肩は冷えと腎虚(老化)により血流が悪くなり痛みが起こりますが、私は最近パソコン向かって仕事をすることが多く、パソコンが置いてある机にちょうどエアコンの風が当たるのです。気にはしていたのですが、リビング(パソコンが置いてある)の隣の和室が一番下の娘の部屋でその部屋にはエアコンが付いていないため、暑くて眠れないと言う娘のためにリビングのエアコンの冷気を娘の部屋に届けられるようにしていたため右肩にエアコンを受けて冷えたのです。
 まず、風呂で肩を十分に温め、下肢が冷えるのを防ぐため5本指の靴下は履いていたのですが、上はティーシャツだけだったため、パヂャマの上も着るようにし、痛いからと言って肩を動かさないと肩関節の癒着を起し肩が動きにくくなるので、ストレッチや痛みはあるのですが、なるべく普通に肩を動かすようにしていますが、まだ痛みは良くならないので、明日から漢方を飲もうと思っています。 一般的には、腎を補い血流を良くし痛みをとる独活寄生丸などを使いますが、火神派と言う漢方理論が最近注目されているので温める力の強い麻黄附子細辛湯を飲んでみます。
 結果は後日報告します。


昭和堂薬局 | 2010年9月9日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。