『昭和堂薬局』

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アトピー性皮膚炎の人に朗報

 アトピー性皮膚炎を患っていて冷えがある人は、今までの考え方では治しにくいタイプでした。冷えと皮膚の炎症は一見すると相反する症状のためです。
 120年前、中医学の考え方で火神派という学派が興(おこ)りました。その考え方は「病気はエネルギー不足(専門的には陽虚)とエネルギー過剰(陽盛)で起こる」というものです。そして、多くの病気はエネルギー不足で起こると火神派は考えます。この考え方が10年位前から日本にも入ってきて私も3年前に知りました。火神派理論の有効性を訴える漢方の医師や薬剤師はいろいろな病気に使っているようですが、特にアトピー性皮膚炎に良いと言います。私自身もこの火神派理論の解説書を読みました。読んでみてアトピー性皮膚炎で寒気のある人に有効なのではないかと思っています。この理論に基づいて実際に使ってみると良い結果を得られることが多いようです。
 以前までのアトピー性皮膚炎は身体にとって必要な物質(専門的には血や陰)の不足で熱が発生していると考え物質を補い、熱を冷ますことが治療の中心でしたが、火神派理論では物質ではなくエネルギーの不足で起こると考えています。(火神派の理論があるのですが難しくなるのでここでは省きます)私の今の見解としてはアトピー性皮膚炎のタイプにより、従来からの物質を補う治療とエネルギーの不足を補う治療を使い分けるのがいいのではないかと思っています。アトピー性皮膚炎で漢方を飲んでみたけど良くならない人はぜひ相談してみてください。火神派が合うタイプかもしれません。


昭和堂薬局 | 2011年5月26日

 

睡眠の重要性2

 生物には内部や外部の環境の変化に影響されず生体の状態が一定に保たれるようになっています。このことを恒常性(ホメオスタシス)といいます。
恒常性は体温や血圧、体液の浸透圧やpHなどをはじめ病原菌やウイルスなどの異物の排除、傷の修復などの生体機能全般に及びます。例えば、寒い冬でも暑い夏でも人間の体温は36℃前後に保たれる、これが恒常性です。
では、どのようにして恒常性を維持しているのでしょうか。
体のあらゆるところにセンサーがあり、内部や外部の環境の変化を脳に伝え脳の視床下部より自律神経や内分泌系(ホルモン分泌)を使って指令を出すことにより恒常性を維持しているのです。
人間は睡眠を断つことでこの恒常性が維持できなくなり、体温や血圧に影響を及ぼし低体温や低血圧になってしまいます。人間の睡眠中枢は視床下部にあり、恒常性を維持する指令も視床下部で行う為に起こっているようです。
現代人は睡眠時間が短い傾向にあります。特に当店に相談に見える方々はその傾向があるようです。生理の異常や不妊、アトピーなども睡眠時間が短いことで状態が悪くなりますし、十分な睡眠をとることで症状が改善することもあります。
また、睡眠不足が続くことで集中力が落ち仕事や勉強の能率も低下していきます。忙しく時間がないからといって睡眠時間を削ることで能率が落ちてしまえば時間の無駄使いになります。
時間の有効活用と健康のために1日7~8時間の睡眠を摂りましょう。


昭和堂薬局 | 2011年5月6日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。