『昭和堂薬局』

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今年こそ、花粉症を克服しよう!

 気象情報会社ウェザーニュースは1月29日、関東地方で花粉シーズンが始まったとの発表をしました。
 同社によると、今シーズンは昨年の花粉飛散量の8割程度だが平年と比べると1割程多いということです。
 今年の花粉の飛散量は昨年に比べ少ないとのことですが、花粉症の方は程度の差はあるものの、アレルギー症状は出ます。全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした2008年(1月~4月)の鼻アレルギー全国疫学調査で花粉症を有する方は29.8%という報告があります。この数字が日本国民全体にそのまま当てはまる数字とはいえませんが、それほど遠い数字ではないでしょう。

 では、なぜこれほど多くの方が花粉症になってしまったのでしょうか?
 これが原因というものは分かっていませんが、食生活や生活習慣、社会的問題などが考えられます。
 その中で私たちの努力で変えることが出来ることは食生活ではないでしょうか。
 便利で簡単に食べられるインスタント食品や加工食品を多くの方は利用しています。しかしこれらの多くには油が使われています。
 油の分類は4種類あり、動物の肉に含まれる飽和脂肪酸、オリーブオイルで代表される一価不飽和脂肪酸、サラダ油などのオメガ6系多価不飽和脂肪酸、シソ油などのオメガ3系多価不飽和脂肪酸があります。
 これらの脂肪酸のうちアレルギー性炎症に大きく関わるのがサラダ油に含まれるオメガ6系脂肪酸で、この脂肪酸は炎症を起こす油であり、その一方で炎症を抑える油、オメガ3系の脂肪酸摂取が減っていることが、更に炎症を強くしています。

 もう一つアレルギーに関わっているのが腸内環境。
 湿度の高い日本に住む私達日本人は胃腸が弱く、東洋医学では高い湿度のことを”湿邪”と呼び、この”湿邪”は胃腸機能を低下させるため便秘や下痢をする方が多いのです。

 今年は花粉の飛散が少ないのでチャンスです!
 前述したように今年は花粉の飛散量が少ないと言われているので、症状が軽く楽に過ごせる可能性があり、今年こそ食生活を改善し、アレルギーを克服するチャンスです!

当店からのあなたへの提案
その1:油を変えよう!
一般的な油であるサラダ油であるω6系脂肪酸の油をできるだけ控え、シソ油などのω3系脂肪酸を積極的に摂りましょう。

その2 腸内環境を改善しよう!
食物繊維や発酵食品(納豆やヨーグルトなど)を積極的に摂って腸内環境を改善しましょう。

その3 漢方で胃腸を丈夫にしよう!
日本人は胃腸虚弱な人か多く、胃腸を丈夫にすることが花粉症を克服することにつながります。

その1,2はサプリメントを利用する事で手軽に変えることが出来ます。
その3はその人の体質や傾向から当店があなたに合った漢方薬をお作りします。

花粉症を克服するためには早めの対応がカギになります。店頭にてお気軽にご相談下さい。


昭和堂薬局 | 2014年1月31日

 

ぜんそく悪化の仕組みが解明

産経新聞に筑波大教授らによって抗生物質の服用によって腸内のバランスが崩れ、ぜんそくが悪化するメカニズムを解明したとの報道がありました。
以下記事抜粋
■新たな治療法開発に期待
 細菌感染症の治療に使われる抗生物質の影響で腸内にカビの一種が増殖し、腸内細菌のバランスが崩れてぜんそくを悪化させるメカニズムを、マウスを使った実験で解明したと筑波大の渋谷彰教授らの研究チームが米科学誌電子版に発表した。
 15日付の米科学誌「セル・ホスト・アンド・マイクローブ」電子版などによると、実験では抗生物質を投与したマウスに原因物質を吸入させてぜんそくを発症させたところ、抗生物質を投与しないマウスと比べて気管支の炎症が悪化した。
 炎症が悪化したマウスの腸管内を調べると、カビの一種「カンジダ」という悪玉菌が増殖する一方で、乳酸菌などの善玉菌が減少。さらに、カンジダの作り出す物質「プロスタグランジンE2」が増加し、ぜんそくを悪化させる様子を確認したという。
 実験では、カンジダの増殖を抑制する薬剤やプロスタグランジンE2を作らないようにする薬剤などを投与すると、マウスのぜんそくの症状が改善されるという結果も得られた。
 渋谷教授は「腸内細菌のバランスが乱れることによってアレルギーが悪化する患者もいると考えている。新しいアレルギー治療が可能になるのではないか」と話し、ぜんそくの新たな治療法の開発につながるとしている。

 これはマウスに抗生物質を投与し、抗生物質が効かない真菌が腸内で増殖したことでぜんそくが悪化する生体反応の詳細が解ったというものです。
 以前より腸内細菌のバランスが崩れることによりぜんそくなどのアレルギーが悪化することは解っていました。抗生物質の投与に限らず、ストレスや食事の乱れなどで腸内細菌は変化します。(多くは善玉菌が減り、腸内環境が悪化した状態になります。)
 これによってアレルギーを誘発したり、アレルギー症状を悪化させたりするのです。今回の発表では、抗真菌剤の投与やプロスタグランジンE2阻害剤、M2マクロファージ活性化阻害剤を投与するなど、新しい発想のアレルギー治療方法になり得ると述べています。
 いろいろな生活環境など腸内環境以外にも様々なことが原因でアレルギーは起こりますが、腸内環境を整えることによりアレルギーが改善することも解っています。新薬に頼るだけでなく、自分でできる予防や緩和方法があることを再確認していただければと思います。


昭和堂薬局 | 2014年1月20日

 

もうすぐ始まる花粉症~東洋医学で対応するには…~

 花粉症の漢方薬といえば、日本では小青竜湯が有名で、服用したことがある方も多いと思います。しかし本来漢方治療は個々の症状・体質によって異なり、様々な処方を用います。小青竜湯が奏効するパターンは少ないのではないかと思います。
 花粉症(アレルギー性鼻炎)は東洋医学上、「鼻きゅう(ビキュウ)」といい、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・涙目・目や喉の痒み等を共通の主症状としますが、それ以外に付随する症状から病態の分類を行い、きちんと漢方的に分類する事が治療する上で最も重要となります。
 東洋医学では花粉症を津液(しんえき/「水」とも云われる)が過剰に存在するか分布異常を起こし、花粉の刺激によって、この過剰に存在している津液(痰飲と呼びます)が体外に溢れ出ると考えています。
 では、この津液は何故過剰に存在するようになってしまうのでしょうか?
 答えは胃腸に原因があることが多く、古典には「脾は生痰の源、肺は貯痰の器」と書き記されており、胃腸において余剰な水が発生すると説いています。
 例えば、元々胃腸が弱く風邪をひきやすい、口内炎ができやすい、ちょっとしたことですぐに疲れてしまう、手足や顔色が黄色味を帯びているなどがあると、飲食物から得た水分を代謝することができずに、結果として痰飲が発生し、花粉症やアレルギー疾患を発症します。
 自分は胃腸が丈夫!胃腸のことで困ったことは無いという方でも油断大敵です。胃腸が丈夫な方ほど飲食が不適切であったり、夜更かしをして身体の疲れが溜まっていても、風邪も引かずに過ごせるために無理をしがちです。しかしこの時、胃腸は体の恒常性を維持するために一生懸命に働き、少しずつ疲弊していきます。そして私たちの気が付かない間に少しずつ「痰飲」が発生し、ある日突然に花粉の刺激を感受し花粉症が発生してしまうのです。
 花粉症について様々な情報がもたらされる中に”疲れをためないこと・睡眠をよくとること”とあるのは、胃腸を休ませることに他ならないのです。
 現代社会に生きる私たちは保存技術や輸送技術の発達により食べるものに不自由なく生活することが可能になりましたが、食べ物の質はどうでしょう?
 このコラムにもよく登場する「慢性炎症」。高栄養食によって腸内環境が悪化することで発生します。現代医学で注目を集めている分野ですが、東洋医学は古来から胃腸がアレルギー疾患に関わっていることを示していました。
 適切な飲食・睡眠をとることで胃腸をしっかり休め、「痰飲」を発生させないような生活を心がけましょう。
 すでに発生してしまった「痰飲」を解消するには漢方薬や腸内環境を改善するものを使い、花粉症の時期を楽に乗り切れる身体づくりのお手伝いをさせていただきます。ぜひ店頭にてご相談ください。


昭和堂薬局 | 2014年1月15日

 

チョコレートに長寿効果…精神も安定。この記事の真偽はどうなのでしょうか?

 産経新聞にチョコレートに長寿効果があるという記事が掲載されました。しかし市販のチョコレートの多くはカカオ以外に砂糖や脂肪が添加されている為、逆に健康を害する可能性もありますので、この件について記事の一部を紹介し解説をしたいと思います。

以下掲載記事
 この世の中で最も長生きしたフランス人女性ジャンヌ・カルマンさんは122歳まで元気に長生きしたが、晩年まで大好きだったチョコレートと赤ワインは120歳になっても欠かした日はなかった。
 どちらも抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれ健康長寿には良い作用がある。特に赤ワインにはレスベラトロールという長寿遺伝子のスイッチをオンにするポリフェノールが豊富に含まれていることは本コラムでも紹介した。実際、100mlの赤ワインに含まれるポリフェノールは0.3g程度だが、100gのチョコレートには0.8gものポリフェノールが含まれているので、チョコレートはワインの3倍近くもポリフェノールを含む抗酸化食材である。
 徳島大学食品機能学の寺尾純二教授等の研究によると、成人男性を対象にした実験で100gのチョコレートを食べると、摂取したカカオマスポリフェノールの一種「エピカテキン」の約30%が体内に吸収され、血漿で抗酸化能力が増強することが確認されている。同教授は、赤ワインやお茶ではポリフェノールが「精々10%しか吸収されない」点を指摘する。
 元来、チョコレートは太りやすいと思われているが、茨城キリスト教大学の板倉弘重名誉教授は、「カカオバターの主成分ステアリン酸は吸収率が低く、低カロリーなので意外にも健康的な食材」である点を強調する。
 さらに、このステアリン酸には血中コレステロール値を下げる効果、カカオ成分には虫歯を抑制してくれる効果もある。
 そして私が注目しているのは、東京薬科大学の井上英史教授らの研究結果。線虫というモデル動を使って、カカオ豆から抽出した「プロシアニジン」という成分をエサに混ぜて与えたところ、酸化ストレスが抑えられ線虫の平均寿命が延びたのだ。酸化ストレスは、動脈硬化、糖尿病、ガンなど多くの病気の引き金になる。晩年までチョコレートを食べ続けたカルマンさんが、「長生きの秘訣は何ですか?」という質問に「長生きの秘訣は病気をしないことだ。」と答えた理由も毎日食べていたチョコレートに潜んでいたのかも知れない。
 実際、スウェーデンのカロリンスカ研究所のラーソン博士らが45~79歳のスウェーデン人男性37,103人を約10年間追跡調査した結果、チョコレートの消費量が最も多かった群の男性はチョコレートを全く消費していなかった群の男性に比べて脳卒中の危険度が17%も低下していることが明らかになった。更に解析を進めるとチョコレートの消費量が50g増えるごとに脳卒中危険度が14%低下したのだ。
 最近、中村学園大学栄養科学部の青峰正裕教授は、ネズミの脳にチョコレートに豊富に含まれているエピカテキンを与えると脳の中のセロトニンの放出量が増加することを見い出した。
 うつ病を発症すると脳内のセロトニンの放出量が低下することが知られている。さらにその作用機序を調べると、エピカテキンにはうつ病に使われているSSRI阻害薬(選択的セロトニン再吸収阻害薬)と同じような作用があることが分かった。つまり、チョコレートを食べて幸せな気分になる理由の一つに、精神を安定化させるセロトニンの作用を高める作用があったのだ。
 ただし砂糖がたっぷりの甘いチョコレートを沢山食べると確実に体重が増し、肥満症を発症したり糖尿病が悪化するのでオススメできない。
 そこで、「カカオ70%のビターチョコレート50gを食事の20分前にゆっくり食べる」という食べ方がオススメで、「食事の前にゆっくり」には、満腹中枢を刺激する狙いがある。満腹中枢が刺激されると食事の摂取量が減少することが知られている。

 読んでいただくと分かるように、カカオやカカオに含まれる成分についての研究などを紹介しています。しかし、市販のチョコレートはカカオ以外に多くの物が含まれています。その多くに脂肪酸があり、マーガリン(食べるプラスチックと言われている)などが使われている場合はトランス脂肪酸など体に害を及ぼす物も含まれている場合があるので注意が必要です。また、砂糖を多く含むため血糖値が上がるとインスリンというホルモンが必要になり、インスリンを多く使う生活をしていると老化を早めるという報告もあります。長寿効果があるから食べたチョコレートがかえって病気を引き起こしたり、寿命を短くしてしまっていては元も子もありません。店頭でアトピーの悪化原因がチョコレートを食べることにあったり、ダイエット相談に来た方がチョコレートを食べているケースはよくあります。マスコミが言っていることを真に受けてしまうとこんなことにもなりかねないので注意しましょう。


昭和堂薬局 | 2014年1月11日

 

あけましておめでとうございます。

 本年も皆様の健康のお役に立てるよう従業員一同、精進してまいりたいと思います。
 昭和堂薬局横浜ポルタ店・三軒茶屋店、両店のご愛顧をお願いいたします。

 さて年末年始、美味しい物をたくさん食べた方が多いのではないでしょうか。
 飽食の時代といわれる今も人間の食に対する欲求は変わっておらず、これは飢餓の時代に身についた本能なのですが、この食に対する過度の欲求が肥満、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞、アレルギー疾患、自己免疫疾患、ガンなど様々な病気の温床となっています。

 飢餓の時代、私たち人間は食料を得た際、次にいつ食料を得られるか分からないために栄養を体内に保存しておくシステムを持っています。この保存システムが今の飽食の時代でも変わることなく体内で働いているため肥満になってしまうのです。
 また、食べるものも今と昔では変わってきています。我々は食べたものを消化管で消化、吸収し栄養にしています。一般に摂取カロリーと消費カロリーのバランスで肥満になるといわれているため摂取カロリーを気にしている方も多いようですが、世の中のカロリー表示はあくまでも参考にしかなりません。食べ物のカロリーは調理方法やその人の腸内環境などにより変化するため、厳密には計算することはできません。
 簡単に言うと、同じ食材を使っても調理に手間をかけると消化、吸収がしやすくなり、生に近い状態では消化しにくいため吸収するカロリーは少なくなります。また、カロリーが高い物ばかり食べていると腸内環境が変化してしまい吸収するカロリー量が多くなってしまいます。 食べる物を変えることで肥満や肥満が原因で起きる病気は予防できます。柔らかくて美味しく便利な食べ物は控え、食物繊維や素材の味をそのまま生かした食べ物を積極的に摂りましょう。
 詳しくは店頭でご相談ください。補助的にサプリメントなどのご提案もできますので、お気軽にご来店ください。


昭和堂薬局 | 2014年1月4日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。