軟骨も皮膚などと同じようにターンオーバー(細胞の入れ替わり)をしています。このターンオーバーがうまくいかずに軟骨が破壊されることをきっかけに変性していく病気です。
軟骨には血管がなく、酸素や栄養は関節を囲んでいる滑膜細胞から分泌される関節液から供給されています。この供給が何らかの原因により不十分になると壊す側の物質が多く分泌し、軟骨(軟骨細胞と細胞外構成成分でできている)の細胞外の構成成分(プロテオグリカンやコラーゲンなど)が破壊され、また軟骨細胞の細胞外構成成分の合成もうまくいかなくなります。
そして今度は軟骨が破壊されたことで空洞化された所を埋めるために血管新生(血管が伸びて軟骨組織内に入ってくる)と軟骨内骨化が起こります。血管新生と軟骨内骨化のメカニズムは成長期に骨が伸びていくときに起こることで、本来成長が止まった成人には骨折など特別な場合を除き、本来では起こらない現象なのです。
成人の関節では起こらないはずの軟骨内骨化が起こると、軟骨だった部分が壊れ、骨に変わり、骨と骨の滑りが悪くなるため、骨の位置がずれたり痛みを感じたりします。
また、関節の周りに骨棘(こつきょく)と呼ばれるとげのように尖った骨ができ、関節のクッションが悪くなっているため骨の位置がずれ、うまく支えることができなくなるので支えることができるように骨が変形します。