『昭和堂薬局』

不安障害

強い不安や恐怖感が特徴である神経症性障害が不安障害で、従来の不安神経症、恐怖症、強迫神経症などを含みます。パニック発作、広場恐怖などの症状が出現することもあります。
パニック障害
突然、理由のない強い不安感、脅威・恐怖感などに襲われ、動悸、胸痛、胸が苦しい、息切れ、息が苦しい、のどに物がつまるような感じなどの自覚症状が出現します。実際に呼吸器の病気があるわけではないので、生命の危険は本来ないのですが、息が苦しい感じが強まると呼吸が激しくなり、過換気症候群に至ることもあります。また、胸痛が強まり、心臓が悪いのではないかという不安にとらわれてしまうと心臓神経症と呼ばれることもあります。
恐怖症性不安障害(広場恐怖症・社会恐怖症・特定の恐怖症)
必ずしも広い場所が怖いという意味ではなく、具合が悪くなったときに、逃げることのできないような場所(たとえば、電車の中やエレベーターの中などの狭いところ)、助けを得られなかったり、恥ずかしい思いをしたりしてしまうのではないかと心配になるようなところ(人ごみの中や、人のたくさんいる広い場所)などの、慣れた場所から離れた、孤立した状況で不安を抱いてしまい、それらの場所や状況を避けてしまうことです。
このために、家から一歩も外に出ないですごすようになったりします。さらに、発作が出ていなくとも、「また発作がくるのではないか」と不安になる「予期不安」も症状の1つです。
全般性不安障害
不安を感じる程度が過大で、いつも持続した様々な不安を感じ、日常生活をすることが困難になった状態で、少なくとも数カ月連続して毎日、不安な症状を示します。
心配:気がかり、イライラ感、集中困難
運動性緊張:そわそわした落着きのなさ、緊張性頭痛、振戦、身震い
自律神経性過活動:頭のふらつき、発汗、頻脈、呼吸促拍、めまい、口の渇き

不安障害の発作は、強い恐怖感がともなうことがあるので、周囲の人が一緒になって不安になってしまうと、ますます本人の不安を強めてしまいます。不安障害の発作であることがわかっているならば、身体的に心配はないとはいえ、本人の苦痛・不安は耐えがたいものです。そのつらさを共有・理解してあげると同時に、身体的には心配がいらないという考えを忘れずに、あわてることなく、本人のからだや手を押さえてあげるなどして安心感を与えるようにします。
治療
選択的セロトニン再取り込み阻害剤や抗不安薬でパニック発作を抑えたり、抗不安薬の服用で不安を抑え不安の悪循環を断ち切り、それでも発作が治まらない場合は、抗うつ薬の併用などにより治療が行われます。
また、不安障害の患者さんは、さまざまなことに対して自信をなくしており、過度に悲観的にものを考える癖がついていることが多いため、それらを治していくには、認知療法や、少しずつ行動範囲を広げて自信をつけていく行動療法、認知行動療法などが有効とされています。


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