『昭和堂薬局』

WhatsNew

 

日本の伝統食

 花粉症のことが話題になるこの季節
 アレルギーやがん、自己免疫疾患など多くの免疫系の病気があるが、一番多いのが花粉症だろう。しかも、どんどん増えているようです。
 日本人の食が変わったことの影響は非常に大きいことの1つですが、それを指摘している記事が産経新聞に載っていたので紹介します。


免疫力と健康:漬物には「植物性乳酸菌」
 暮らしの中で免疫力を高める方法として、食事から取る善玉菌を増やして腸内環境を改善することが有効です。
 そのために必要なのがプロバイオティクス。生きた乳酸菌など体に良い影響を与える微生物やそれらを含む製品のことで、腸内の細菌バランスを整える。もう一つのプレバイオティクスは、プロバイオティクスの働きを助け、善玉菌の餌になる植物繊維やオリゴ糖などの植物由来成分だ。この2つを同時に摂取することをシンバイオティクスといい、善玉菌を効率良く増やし、腸内環境を整える効果を高める。
 これらは比較的新しい考え方ですが、伝統的な日本食にも乳酸菌と植物繊維を含むシンバイオティクスがある。例えば、しば漬けのような酸味がある漬物。それに含まれる「植物性乳酸菌」は、栄養分が少なかったり、塩分が多かったりといった環境でも生きられる強い菌で、生きたまま腸まで届きやすいというメリットがある。


 日本人は島国で周囲を海で囲まれている多湿な土地柄なために胃腸が弱いことはよく知られていることですが、この記事が言っているように日本の伝統食は腸内細菌を増やし胃腸を補っていたのだろう。漬物以外にも多くの発酵食品があり腸内細菌や腸内細菌の餌になるものなどがあり、胃腸が弱い日本人には理にかなった食だったのです。
 もう一度、日本の伝統食を見直して少しでも免疫系の病気が減るといいですね。



昭和堂薬局 | 2012年3月21日

 

「フェカリス菌」で鼻づまりなど緩和(産経新聞3月9日)

産経新聞の【くらしナビ】に面白い記事が載ったので紹介します。

スギ花粉症 「フェカリス菌」で鼻づまりなど緩和
免疫反応のバランス保つ
 整腸剤などに使われている乳酸菌の一種「フェカリス菌」に、スギ花粉症の症状を緩和する効果もあることが、伊藤園(東京都渋谷区)の研究で分かった。
 加熱殺菌済みで常温保存可能な市販のフェカリス菌入り乳性飲料を花粉症患者に一定期間飲んでもらい、自覚症状の変化を調べたところ、鼻づまりなどの症状が大幅に改善されたという。
 研究では花粉の飛散状況などの条件を正確に再現するため、NPO法人「日本健康増進支援機構」(和歌山市)の屋内施設で調査を実施した。
 花粉症患者20人がいる部屋の中に、飛散のピーク時を想定した1立方メートルあたり8000個のスギ花粉を人工的にまき、患者の反応をみることにした。
 まず飲用開始前の昨年9月、「鼻づまり」「鼻をかんだ回数」「目のかゆみ」などの項目別に、症状なしから最重症まで0~10の幅でスコア(点数)を入室後30分おきにつけてもらい、平均値を算出。
 続いて10月から12月にかけて、患者20人に乳性飲料(200ミリリットル、フェカリス菌約1000億個含有)を毎日1本摂取させた。
 フェカリス菌は非常に微小なのが特徴で、少量でも多くの菌数を摂取できる。2カ月間の飲用後、再び施設内で同様にスコアを調べた。
 その結果、症状の各項目でスコアの軽減傾向がみられ、とくに「鼻づまり」は入室60分以降でおおむね3割減と大幅に改善したことがわかった。
 腸内細菌に詳しい光岡知足(ともたり)東大名誉教授は「花粉症は体内に入り込んだ病原菌などの異物を攻撃する免疫反応のバランスが崩れて起こる。フェカリス菌は腸内の”善玉菌”を増やして便通を改善する効果などに加え、このバランスを腸内で整える働きが強い」と分析。
 さらに「殺菌済みの死んだ菌を摂取しても、その菌体成分(細胞壁の主成分)が小腸の免疫機能を活性化する。生きたまま腸に届く菌だけが腸内環境を改善するとは限らない」としている。


 最後にコメントしている東大名誉教授の光岡知足先生は「腸内環境」に詳しい方で以前私も光岡先生の本を読んだことがあり、長寿のために腸内環境を整えることを提唱しています。
 腸内細菌の善玉菌は免疫細胞であるTh1とTh2のバランスをとる事が知られており、Th2が増えてしまった花粉症などアレルギーの状態からTh1を増やし、アレルギー反応を起こしにくくするのです。
 抗アレルギー剤のようにすでに症状が出てしまっているのを抑えることはしませんが、アレルギー症状が出る手前の状態を抑制する腸内善玉菌を増やすことが本当の治療なのです。


昭和堂薬局 | 2012年3月13日

 

花粉症と中医学

 花粉症の季節がやってきました。
 今回は花粉症を東洋医学的(中医学)にどうとらえるのかをご紹介します。
 花粉症の主な症状は鼻水です。しかも鼻水だらだら、涙まで出て、顔のあたりが水っぽくなります。
 これを東洋医学では体に余分な水(中医学的には痰飲といいます)を抱えているとみます。簡単に言うと水分代謝が悪いということです。しかし体に余分な水を抱えているだけでは花粉症の症状は出ません。
 そこに「花粉」という外邪が侵入することにより症状がでます。
 では、水分代謝が悪くなるのはどこに原因があるのでしょうか。
 五臓六腑の中で水分代謝に関わる臓腑は肺・脾・腎です。
 肺が弱いとふだんからよく風邪をひいたり、脾が弱いと胃腸虚弱でよく下痢をしたり、腎が弱いと人より寒さを強く感じたり頻尿や夜間尿があったりします。この3つの臓腑どれか1つか2つが弱っていると体に水が溜まってしまいます。
 その水(痰飲)が溜まった体質に体を守る力が弱くなっているために「花粉」という外邪が侵入し花粉症を起こしてしまうのです。
 中医学的治療は外邪を体の外に出し、弱った臓腑(この場合は肺・脾・腎)を補って水分代謝をよくします。
 西洋医学は症状を抑える薬を使いますが、東洋医学では体質(ここでは水が溜まっている身体)も治そうとしますので、花粉の出なくなった時期も肺や脾・腎を補う漢方薬を続けると、翌年花粉症が出にくくなるのです。
 漢方薬は眠くなったり尿の出を悪くしたりしませんから一度試してみてください。西洋薬のようにピタッと止めたりしませんが、体に負担をかけることなくマイルドに症状を抑えてくれます。


昭和堂薬局 | 2012年2月29日

 

がんと油

 以前から当コラムで油のお話を何度か書いてきました。油の摂り方がガン細胞の発生や増殖にも関係しているという報告があります。
 油は細胞の構成成分の一つ(細胞膜の原料となります)であり、ガン細胞は正常細胞の異形化であるため関係し、油には炎症を促進する油(ω-6系)と炎症を抑制する油(ω-3系)があり、ガン細胞の発生とともに炎症反応が発生することからもガンに係わることが分かります。
 日本ではガンが増えています。近年日本人の脂肪摂取が欧米食の普及で増えていることとも関係があるのかもしれません。昔の日本人は油というと魚からの摂取がほとんどでした。しかし、現代の日本人は揚げ物などが大好きで外食などは油だらけです。
 ニュージーランドのオークランド大学による報告では、317症例の前立腺がんの患者と480人の対照とを比較し、ω-3系の魚油を多く摂取すると前立腺がんのリスクを半分程度まで減らせることを報告しています。その他にもアメリカでの報告などもあり、脂肪の摂取の仕方ががんの発症率に大きな影響を及ぼしているのです。
 具体的には、リノール酸などのω-6系の油とαリノレン酸や魚油のω-3系の油の摂取比を1:1にするのが理想です。ω-6系の油はがんの増殖を促進し、炎症を起こしますが、ω-3系の油はがんの増殖を抑え、炎症を抑制します。

 油は様々な病気に関係していることがいわれています。

 脂肪は人が生きていく上で必要な栄養素の1つです。日頃から油の摂り方に気を付けるようにしましょう。


昭和堂薬局 | 2012年2月8日

 

1月25日の「ためしてガッテン」で”糖化(グリケーション)”のことが放送されました。

 1月25日の「ためしてガッテン」で”糖化(グリケーション)”のことが放送されました。
 ”糖化”は最近医療業界で話題になっていますが、テレビ番組でもう放送されると思いませんでした。以下が放送された内容です。


 今、女性を中心に大人気のストレッチ!
 以前もガッテンではストレッチによって「肩こり・腰痛緩和」「転倒予防」の効果が期待できるとお伝えしましたが、今回、さらにうれしい情報が!
 実は、最新研究からストレッチで、全身の老化に関わる「ある細胞」が活性化し、さまざまな健康効果を発揮すると判明!
 なんと!「高血圧」「動脈硬化」「どうき・息切れ」や「手足の冷え」などを改善できちゃうんです。
 とっても気持ちいい上に、体を若返らせちゃうストレッチの極意を大公開!
 体をガチガチにする原因は?
 なぜ年とともに人間の体は硬くなってしまうのか?
 詳しく調べてみると、体の硬い人と柔らかい人では、筋肉の中の”ある物質”の質に違いがあるとわかりました。
 それはコラーゲンです。
 そもそも、コラーゲンは全身の細胞や組織を支える働きをしており、実は筋肉もコラーゲンの膜で覆われています。
 しかし、運動不足や糖質の摂りすぎなどで血糖値が高い状態がつづくと、コラーゲンに糖がまとわりついて伸びにくい筋肉に変質してしまうのです。
 この現象は「糖化」とよばれ、筋肉のみならず骨や血管など全身の老化を加速する原因と考えられています。
 ※柔軟性の決定要因はコラーゲンだけではなく、神経などの影響も考えられます。
 柔軟性アップで若返る!
 実は近年、糖化されたコラーゲンがストレッチによって改善されることがわかってきました。
 ストレッチで筋肉をのばしていくと、その刺激によってコラーゲンを製造する特別な細胞「線維芽(せんいが)細胞」が活性化します。
 そして、糖化されたコラーゲンを壊して、新しいコラーゲンに置き換えてくれます。柔軟性を高めることは、いわば全身の筋肉を若返らせることなのです。
 さらにうれしいことに、ストレッチによって「血管の筋肉」も柔らかくなり、動脈硬化が改善していく事が分かってきました。
 国立健康・栄養研究所がおこなった研究では、半年間ストレッチを継続したグループでは血管年齢が平均でおよそ10歳若返ったという結果が出ています。
 これは、ストレッチの刺激によってコラーゲンの糖化が改善される効果に加え、血管内皮細胞から血管を柔らかくする一酸化窒素(NO)が出るためだと考えられています。
 心肺機能が若返るストレッチ
 「最近、年のせいかちょっと階段をのぼっただけで息切れが・・・・」という人にオススメのストレッチがあります。
 それは呼吸法とストレッチを組み合わせた「呼吸筋ストレッチ」と呼ばれる方法です。
 呼吸筋とは聞き慣れない言葉ですが、肺を伸び縮みさせるために働く筋肉のことで、加齢や運動不足で硬くなってしまうと、息苦しさの原因になります。
 息苦しさを感じた時などに、呼吸筋ストレッチを5分程度おこなうと息苦しさが解消され、日常の動作が楽におこなえるようになります。
 さらに、呼吸筋ストレッチのうれしい効果が「手足ポカポカ効果」。
 ストレッチをしながら深い呼吸を繰り返すことで副交感神経が優位になり、手足の血管が広がる効果が期待できます。
*ホームページからの抜粋です。


 ”糖化”については去年の12月8日のコラム”皮膚の老化”で紹介した肌のほかにも血管、関節、筋肉、脳などいろいろな部位やそれにより起こる病気が多くあることが解ってきています。予防策は血糖値を高くし過ぎないことです。炭水化物や甘い物の摂り過ぎに注意しましょう。


昭和堂薬局 | 2012年2月2日

 

放置するといけない脂肪肝

放置するといけない脂肪肝
 食事で摂った脂肪は、小腸で脂肪酸に分解され肝臓に送られます。
 しかし、糖分や脂質を摂りすぎて、肝臓に送られる脂肪酸が増えると肝臓で脂肪酸から作られる中性脂肪が肝臓にたまります。皮下や内臓に中性脂肪がたまると肥満になりますが、肝臓にたまると脂肪肝になります。
 脂肪肝は年代でいうと30~70歳代に多く、男性では40歳前後、女性では40歳代以降の中高年に多発しています。性別では男性の方が多く発症します。
 以前、脂肪肝は治療対象ではなく、肥満の場合は痩せなさいと言われるくらいで放置されていました。
 最近アルコールや薬物、毒性物質とは関係がなく、肥満や糖尿病、血清中性脂肪値の上昇によって起こる脂肪肝(非アルコール性)であっても病気の基礎に炎症があると線維化が進み、肝硬変への進行があることが分かってきています。
 このような脂肪肝は非アルコール性脂肪肝(NASH -ナッシュと読みます)と呼ばれます。
 NASHは肝臓に脂肪がたまり、細胞は通常、糖から細胞内のミトコンドリアというところでエネルギーを作るのですが、何らかの原因でミトコンドリアが糖ではなく脂肪からエネルギーを作ろうとして、どんどん脂肪を取り込んで巨大になったミトコンドリアはその機能を失い、死んでしまいます。ミトコンドリアが死んでしまうことでエネルギーを作れなくなった細胞も死んでしまいます。その細胞の跡を埋めるために線維化が起こります。線維化が進むと肝硬変になってしまいます。
 NASHにならないために食事は重要です。前回のコラムに書いた油の摂り方や食事のバランス、食べる順番など変えれば体も変われます。


昭和堂薬局 | 2012年1月25日

 

ファスティング(断食)

ファスティング(断食)とは
 一定期間、固形物をとらないことで臓器を休ませ、体内に溜まった毒素を排出して不要なものを浄化(デトックス)し、本来あるべき姿にカラダを戻していくことを目的とした療法です。内臓を休めることにより、デトックスのほかにも、便秘・頭痛・肩こり・冷え性・アレルギーの改善、美肌、五感を鋭敏にするなどの効果があると言われています。
 一般的に断食は水しか飲まずに行いますが、これは医師などの専門家の指導のもと行わないと危険です。
 そこで、雑誌やネットで話題の酵素を摂り入れることで安全で手軽なファスティングがあります。1~2日酵素飲料を飲んで固形物を摂らない方法です。
 この酵素は70種類以上の野菜や果物を酵母や乳酸菌などで10~14日で完全発酵し、その後低温で45~60日熟成したものです。
 この酵素飲料には野菜の酵素や発酵によりできた酵素、ビタミンやミネラルなどが豊富で加えて糖分やアミノ酸も含む飲料です。酵素をファスティングに摂り入れることにより最低限の栄養素が体に入るため安全にできるのです。自分のやりやすい時に無理なくできます。無理をしても長続きしませんしリバウンドにもつながります。
 ダイエットをしたけどうまくいかない方やダイエットで体調が悪くなった方などには良い方法かもしれません。


昭和堂薬局 | 2011年12月12日

 

アレルギーはなぜ増えているのか

アトピー性皮膚炎・花粉症を代表とするアレルギー患者の数は、年々増加しているといわれています。厚生労働省の調査でも全国民の3分の1が何らかのアレルギーに悩んでいるとの報告があります。
 最近では、”茶のしずく”という石鹸の小麦アレルギーが問題になりました。年々花粉症で悩んでいる人も非常に多くなっています。
 ではなぜ、アレルギーで悩む人が年々増えているのでしょうか?


その原因については、以下のようなことが考えられています。
1.アレルゲンの増加
アレルギーを起こすアレルゲンの量が昔より増加しています。特にスギ花粉とダニが顕著です。
2.食生活の変化
食生活の欧米化で、アレルゲンとなるたんぱく質の摂取量が増えています。
3.環境汚染
体にアレルゲンが入ってきた際、免疫反応を過剰に強くする触媒のような働きをする物質があります。たとえばディーゼル車の排気ガスや環境ホルモンなどが挙げられます。
4.衛生仮説
衛生仮説とうのは、現代型の生活環境において、細菌や寄生虫の感染症が減ったことでアレルギーが増えたという仮説です。
5.腸内細菌環境の悪化
抗生物質の乱用や日本の伝統食(発酵食品)摂取量の減少などによる腸内細菌の変化。特に善玉菌の減少です。
6.ストレス
ストレスを感じると、交感神経でアドレナリンが多く作られます。それにより免疫のバランスが崩れます。


ではどうすればよいのでしょうか?
 ”茶のしずく”問題の報道を聞いた時、”アレルギーはなぜ増えるか”を考えていると、以前拝聴した小島保彦博士の講演を思い出しました。
 小島博士は生体内インターフェロンを発見した人で、現在は薬としてウイルス性肝炎やがんの治療に使われています。この生体内物質を世界で初めて発見したのです。
 博士は「食はインターフェロンを誘起する」と述べており、博士自身、食に近い漢方生薬の中からインターフェロンを誘起する生薬を探しました。食には薬のような強い作用はありませんが、長い時間をかけて体に影響を及ぼすのです。
 また、薬として体の外からインターフェロンを投与すると大量に使わないと効果がなく、その分副作用も多くなります。しかし自分の体からインターフェロンを誘起させれば副作用も起きません。
 今のアレルギーの薬は症状を抑えているだけでアレルギーを起こらない様にはしていません。この小島博士の指導のもと開発された”4種の植物エキス”を食の改善の一環で使用し、症状がある時には漢方薬を合わせて使うと良いと思います。また、実際の食事も改善する必要があります。インスタント食品、加工食品や油の使用を控えるなどすると良いでしょう。


昭和堂薬局 | 2012年1月12日

 

皮膚の老化

 人の見た目の年齢は加齢とともに推測しにくくなります。これは老化のスピードが人により違うために起こります。
 特に見た目の年齢は顔などの露出部分で判断され、皮膚の老化度を見ているのです。皮膚の老化度とは、きめの低下、シワの増加、くすみ、シミなどです。
 皮膚は加齢と共に表皮が薄くなり、角質層が新しく入れ替わる時間が延長します。真皮は表皮の下にある2.0~3.0mmの層で、膠原繊維(コラーゲン線維)と弾性線維(エラスチン線維)、プロテオグリカン(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など)などの細胞外マトリックスでできており、皮膚に弾力性と強さを与えていますが、その細胞外マトリックスの合成能力が低下し、張りのない皮膚へ変化していきます。このような機能変化は、角質層が傷害を受けた時のバリア機能の回復の遅れ、水分保持機能の低下(乾燥)、性ホルモンの分泌変化に伴う皮脂分泌量の変化、皮膚血流量の低下、脂質や糖質の代謝変化などが要因になっています。
 皮膚の老化のメカニズムはまだはっきりとは解っていません。皮膚は外部からの影響を受けやすく、紫外線や乾燥が皮膚の老化に大きく関わっています。
 一方、人間は乱暴な言い方をすると酸素を吸って糖を分解してエネルギーにして生きています。酸素(活性酸素)に関してはいろいろなところで老化の原因と言われているので、ご存じの方が多いと思いますが、最近研究によって糖が老化に関係していることが解ってきました。加齢に伴い糖がタンパク質に結合してAGEsという糖化最終産物をつくり、この物質が体の老化に関わっていたのです。
 抗酸化物質には様々なフラボノイドなどが有効であり、抗糖化物質はまだ多くは発見されていませんが少しずつ発見され、研究がなされています。
 糖の影響を受けにくくするためには血糖値を高くし過ぎず、身体が糖を利用できる範囲に留め、糖を溢れさせないことです。
 見た目を若く保つためには抗酸化と抗糖化がポイントになりそうです。


昭和堂薬局 | 2011年12月8日

 

40歳以上の人の4割がめまいを経験しています

 40歳以上の人の4割が眩暈(めまい)を経験していると言われています。眩暈のほとんどは重大な病気(脳梗塞など)が原因で起こっているのではありません。
 ほとんどの眩暈(めまい)は病気ではなく症状で、現実に起こりえない状況を誤って認識しているという誤認識にすぎません。
 実際、天井が回転するということは非現実的であり、眩暈(めまい)は、その誤認識が『症状』として現れたものに間違いはありません。
 しかしその苦しみは耐えがたいもので、簡単に『状況認知の誤り』として軽々しく処理することは難しいとされており、ゴッホは自身の眩暈(めまい)と耳鳴りから逃れるために、自ら耳を切り落としたと言われている程です。
眩暈(めまい)の分類
・前庭性めまい(回転性めまい・めまい)
症状:”グルグル”回ると表現されるめまい
原因:前庭または内耳障害によるものがほとんどで、まれに脳からの出血、一過性脳虚血発作
・非前庭性めまい(非回転性めまい・めまい感)
非前庭性めまいは大まかに3通りに分けられる。
1.不動性めまい
症状:フワフワと浮かぶ様な感覚のめまい
原因:耳石器障害、内耳機能消失、自律神経失調症など
2.動揺性めまい
症状:ユラユラと揺れる様な感覚のめまい
原因:回転性めまいが慢性化した場合や脳の血管病変、パーキンソン病など
3.眼前暗黒感(立ちくらみ)
症状:目の前が真っ暗になり、力が抜けて立っていられなくなる。
原因:脳血行障害、貧血、自律神経失調症、仮面うつ病など

 非前庭性の眩暈は脳血流を良くすると良くなることがほとんどですが、前庭性の眩暈は単純ではなく脳血流を良くしながらチョットしたトレーニングが必要です。原因不明の眩暈で悩まれている方は多くいらっしゃいます。
 病院にかかってみたけどあまり良くならない方は一度ご相談ください。


昭和堂薬局 | 2011年11月10日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。