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『熱中症死者が、30年前の6倍 冷暖房慣れも影響か(朝日新聞)』

連日猛暑日がつづき、その日何人が、熱中症で病院に運ばれたか、などがニュースで伝えられています。熱中症は、暑い時期に野外で激しい運動をして起こるというイメージが、室内でも熱中症になることがあります。
 では、熱中症はどのようにして起こるのでしょうか。
 元来、人には体温を調節するメカニズムがあります。
 1.皮膚表面からの熱放出
 2.発汗による気化熱を利用した熱放出
 しかし、高温・多湿のこの季節になると、体温より気温が高いため皮膚表面から熱放出がうまくいかず、さらに湿度も高いため汗が蒸発されずに熱を放出できなくなります。その結果、熱が体内にこもり、汗により水分とミネラルが失われるため、熱中症になります。
 症状としては…
 ・軽症:立ちくらみ、体に力が入らない、筋肉のけいれん
 ・中等度:顔面蒼白、めまい、吐き気、倦怠感
 ・重度:立っていられない、意識がもうろうとする、体温の異常な上昇
 熱中症の予防には、水分とミネラルの補給です。
 スポーツドリンク(2倍くらいに薄める:吸収しやすい糖分が多く入っているので急激に血糖値が上がり、インスリンを消耗して体力を使う為)やお茶と天然塩を摂るようにしてください。日頃から食生活に注意してインスタント食品や加工食品を控え、野菜や果物を摂りミネラル不足にならないように気を付けましょう。ミネラルをサブリメントで摂ることも良いです。また、冷房は高めに温度設定(25℃~27℃)し、体温の急激な変化(室内温度と外気温度の差)を少なくし体力の消耗を防ぐようにしましょう。
 どうしても暑い時期に外出や運動する場合は、漢方で陰液を補い、脱水症状や筋肉のけいれんを抑えるのも良いですし、シャワーではなくぬるめのお風呂(ぐっすり眠り体力の消耗を防ぐ)につかり汗腺を開くことも大切です。
 高齢になると体温調節がうまく出来なくなりますので、冷房を適度に使い日中の暑い時間帯は外出を避けること(ただし家の中でも油断は禁物)が必要です。
 これらを実行し、うまくこの暑い時期を乗り切りましょう。


昭和堂薬局 | 2010年7月27日


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