『昭和堂薬局』

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水分をたくさん摂ることはホントに身体に良いの?

 テレビやお医者さんに水分をたくさん摂ることを勧められて、1日にたくさんの水分を摂るように心掛けている人が多くいます。
 私はお客様から質問された時には”飲んだ分だけ出ないと水分が溜まってしまって返って良くないですよ。飲み過ぎだと腎臓の機能も落ちてしまうから、のどが乾いたら飲むようにして無理に飲まないでくださいね”と言ってきましたが、実際にどのくらいが適正な水分量といえるのかはよく分かっていませんでした。
 私がときどき読んでいる『治療』という本の今月号に適正な水分量の根拠が載っていましたのでご紹介します。
まず身体の中に入ってくる水は
①「飲料による水」
②「食事など固形物を食べた時に入ってくる水」
③「体がエネルギーをつくるときにできる水」があります。
身体から出ていく水は
④「尿から出る水」
⑤「呼吸や皮膚から出る水」
⑥「体調を崩し、下痢・嘔吐・発汗で出る水」があります。
身体が脱水を起こさず、尿をたくさん出すために腎機能が低下してしまうことのない量は、1日1000~1500mlだそうです。
とすると「飲料による水」はどのくらいにすると尿量が1000~1500mlになるのか計算すると
「食事由来の水」は700~1000ml
「エネルギーをつくるときにできる水」は300ml
この二つを合計した「飲料による水」以外では1000~1300mlです。
一方排出は、
「呼吸や皮膚から出る水」は900ml
「尿量」を1000~1500mlとすると
「飲料による水」は
①=④+⑤-②-③となり、これを計算すると900~1400mlになります。
ということは2㍑も3㍑も飲んでしまうと飲み過ぎになってしまいます。
 これから気温が上がり汗を多く掻くために若干多めの摂取をしなくてはなりませんが、目安としては900~1400mlぐらいを摂っていれば脱水(血液ドロドロ)にもならず、腎機能の低下を早めることもない量です。
 異常排泄(体調を崩し、下痢・嘔吐・発熱などによる発汗で出る水)などが無ければ、摂り過ぎもあまり摂らないのも良くないので、900~1400mlにしておきましょう。


昭和堂薬局 | 2011年6月27日


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