『昭和堂薬局』

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腸内環境と花粉症  ~フジテレビの特ダネで~

 2月14日のフジテレビの特ダネ(朝の報道番組)で、「ビフィズス菌がO157(腸管出血性大腸菌)感染を阻止する作用機構解明」の研究発表記事に触れ、腸内細菌を改善すると花粉症を軽減するという特集をしていました。
 ここで紹介されたウンチ博士こと辨野義己博士が出てきて漬物や味噌などの発酵食品を食べたりすると腸内環境を改善し、特にヨーグルトを1日200g摂ると花粉症に良いことを言っていました。
 辨野博士は腸内細菌研究の第一人者光岡知足博士の後継者だそうで、私も以前光岡博士の本を何冊か読み感銘を受け、腸内細菌の重要性を認識しました。光岡博士もヨーグルトを食べることを勧めていますが、ヨーグルトは体を冷やすので冷えがある方には薦めにくい場合があります。この番組ではヨーグルトばかり言っていましたが、今は良い健康食品があるのでそのような物を利用するのも良いかもしれません。
 ヨーグルトについてもどれでもよいのではありません。人により腸内細菌は違うので自分に合ったヨーグルトを見つけることが大切で、合っているかどうかは良いウンチ(臭くない黄金色でバナナ状のふわりと浮く便)が出るようになることと言っていました。
 確かに腸内環境はアレルギーなどの免疫疾患に重要で、陽での免疫は体全体の60%を占めると言われています。ですから、腸管免疫を正常にすることにより全体の60%は改善するのです。そして、その腸管免疫は腸内細菌に影響を受けやすく、善玉菌が多く存在しないと正常に働かなくなるのです。
 しかし花粉症などの免疫疾患はヨーグルトだけでなく食生活やストレスなどにも関係するのでこれらも改善しないといけないと思います。腸内環境のことで言うと植物繊維やミネラルを摂るという意味で野菜多く食べたり、善玉菌を減らす肉食を減らすことも重要ですし、腸を正常に動かすために適度な運動も必要です。
 今、日本人の大多数の人たちが花粉症になっていて、みんなが花粉症だからしょうがないと思われるかもしれませんが、たかが花粉症ですがされど免疫疾患であることを忘れないでください。大きな病気につながる前に食生活や生活習慣の見直しをしてみてください。


昭和堂薬局 | 2011年2月23日

 

ミネラル不足(読売新聞)

 読売新聞の記事にびっくり…
 ある意味すごい本を何気なく紹介していました。
 私もこの本を読みましたが、何を食べていいのか分からなくなります。
 私はコラムで食についていろいろなことを書いてきましたが、この本の内容については書けませんでした、と言うのも今の日本人の食生活を全否定しているような気がしたからです。
 この本をすべて受け入れるとしたら、外食・加工食品・コンビニ食などは食べられなくなりますし、日本人がこれを受け入れ、実践したら加工食品メーカーや外食チェーンメーカーはすべて倒産すると思います。
 それでは、過激なことをソフトな書き方で紹介している記事を紹介します。


こころ元気塾
 ミネラル不足…不調の一因、食事見直し
 落ち着きのなさや、イライラ、気分の落ち込みなどに苦しんでいた人たちが、ミネラル豊富な食事で回復していると聞きました。一体どういうこと?(中島久美子)
 牛乳、納豆など1品追加
 「子どもの毎朝の大泣きがピタリと治まりました」「気持ちの切り替えがスムーズになりました」
 さいたま市にある「食品と暮らしの安全基金」(小若順一代表)は昨年、書籍「食べなきゃ、危険!」(三五館)を出版した。心身の不調に悩む人に、効率的にミネラルを補給する食事法を勧める内容だ。
 冒頭で紹介したのは、読者の反響。発達障害の疑いやうつ病と診断された本人や家族からの手紙もあった。
 同基金は1984年に発足、食品や環境の安全を守る活動を続けている。中でもいま最も力を注ぐのが、ミネラル不足の問題だ。
 ミネラルとは、食品に含まれるカルシウムや鉄など、ビタミンと並ぶ重要な栄養素。全身の臓器や、心の安定にも影響する神経の働きを円滑にする「潤滑油」の役割がある。
 基金は昨年、調査を実施した。まず、専門の検査機関に依頼し、コンビニや宅配の弁当、レトルト食品、冷凍食品、外食チェーンのカレーなど市販食品が含む主要な五つのミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅)を測定した。
 実測値をもとに、1日3食をコンビニ食だけ、高齢者向け宅配弁当だけ、など30の組み合わせを作り、どれだけのミネラルが摂取できるかを計算した。
 すると、ほぼすべてのパターンで、五つのミネラルのどれもが国が定めた推定平均必要量を下回った。幼児の基準さえ下回る組み合わせもあった。
 その主な理由は、水で煮る、油で揚げるといった加工の過程で、食材に含まれるミネラルが水や油に溶け出すからだという。ミネラルが不足すると、健康に様々な影響を及ぼす。
 小若さんは「栄養バランスの良さを売りにする宅配弁当でも、ミネラルは極端に不足していた。加工食品に頼りがちな現代の食生活では、知らないうちにミネラル不足になってしまう恐れがある」と懸念する。
 ならば、サプリメント(栄養補助食品)で手軽に補給すればいい――と考えがちだが、どのように溶けて吸収されるか分からない点が多い上、逆に過剰摂取の恐れもある。基本は食事の工夫だという。
 同基金が勧める工夫は、▽料理のだしには、煮干し、アゴ(トビウオ)、昆布などを選ぶ▽ゆでるより、汁ごと食べる煮込みや蒸し料理にする▽外食やコンビニの加工食品が中心の人なら、牛乳や納豆を1品加えたり、練りゴマや海苔をふりかけたりする――などだ。
 国立健康・栄養研究所前理事長の医師、渡辺昌さんは「気分の落ち込みなどが食事で治ることは確かにある。科学的な検証は難しいが、軽い心身の不調なら、すぐ病院で薬をもらうのではなく、まずは食事を見直すことが大切だ」と語る。

 この文章を読んだだけではピンと来ないかもしれませんが、ここで紹介されている本を読んでみてください。びっくりです。
 ですが、本当のことだと思いますが、便利になったこの世の中で外食や加工食品が全く食べられないとしたら、非常に困ると思いますので、私が心がけている事を参考にしていただけたらすこしいいかもせれません。
 加工食品はなるべく避ける、コンビニの食べ物は食べない、全国チェーンの食べ物屋は避け個人店の定食やなどを選ぶ、化学調味料はなるべく避け煮干しや昆布・鰹節でだしを摂る、洋食屋さんよりも和食屋さん、油は減らす、補助的に合成でない自然な材料から作ったサブリメントの摂取、これくらいをできる事からやってみてください。現代人にはこれくらいでも大変ですが、自分の健康のためにはこのくらいはやりたいですね。


昭和堂薬局 | 2011年2月17日

 

そろそろ花粉の飛散する時期になりました

 そろそろ花粉の飛散する時期になりました。今年のスギ花粉は例年の10~8.5倍の飛敬量だと言われています。
 一昔前は花粉症の時期になると漢方相談に訪れる人が多くいましたが、最近ではずいぶんと少なくなったように思います。病院の薬や市販の薬(病院の薬と同じ成分のものが市販化されたものもあります)を服用して、花粉の飛散する3ヶ月ぐらい我慢すればよいと思う人が多いからかもしれません。しかし,西洋薬では症状を抑えられても花粉症という病気を治すことにはなりません。
 では漢方薬ではどうでしょう。漢方(東洋医学)では、鼻水・鼻づまり・目のかゆみなど花粉症の症状の原因を体のバランスの傾きと捉えます。そしてその傾き具合を調べ、体の傾きを整えたり、花粉症の発症のきっかけ(邪)を取り除いたりします。体の傾きを整えるということは、体質を変えることでもあります。2,3ヶ月では体質を変えられませんから、花粉の季節が終わってもしばらくは漢方薬を飲み続ける必要があります。また花粉の時期においても西洋薬のように症状を抑え込むのではなく、症状を楽にします。その代わり副作用はあまりないのが利点です。
 花粉症の体質改善には、漢方薬の服用と同時に食事や生活環境の改善も重要です。例えば食事の改善では、体に余分な熱や湿を生み出す脂っこい食べ物を少なくしましょう。それから腸内環境を整え、炎症をとり、精神を安定させる野菜を多く摂ることが大事です。生活環境の改善では、免疫力に悪影響を及ぼすストレスを溜めないようにしましょう。睡眠不足は体のバランスを整えようとする恒常性維持機能を落としますから、睡眠を十分とることも大切です。
 最近、国民病ともなってきた花粉症、辛い時期は短いですが体のために真剣に対処法を考えてみてください。



昭和堂薬局 | 2011年2月15日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。