『昭和堂薬局』

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今年も昭和堂薬局を御愛顧いただきありがとうございました

 

 皆様にとって平成27年はどんな年だったでしょうか?嬉しいことや楽しいことがあった方もいらっしゃれば、辛いことがあった方もいらっしゃると思います。

 私達、昭和堂薬局のスタッフが少しでも皆様の気持ちやお身体のお役に立てていたのであれば幸いです。

 

 今年最後のコラムは、もうすぐ新年を迎えるに当たり、東洋医学が教えてくれる年齢と身体の変化について書いてみようと思います。(養命酒のCMで有名になったお話です。)

 東洋医学の教科書ともいえる文献『黄帝内経(こうていだいけい)』に「女性は7の倍数」「男性は8の倍数」で節目を迎え、身体に変化が訪れるという記述があります。

 『黄帝内経(こうていだいけい)』は今から約2000年前に書かれた書物で、伝説上の帝王である“黄帝(こうてい)”と医学界の師である“岐伯(きはく)”が問答する形によって、東洋医学の思想や生活の養生を説いた書物で、“腎”から見た身体の変化として女性は7歳~49歳までを7年周期で、男性は8歳~64歳までを8年周期で表しています。

※腎は東洋医学において成長、発育、生殖にかかわる臓とされています。

これに基づくと、女性は

7歳~13歳:歯が生えかわり、髪が長くなる

14歳~20歳:月経が始まって、子を産めるようになる

21歳~27歳:身体が成熟し、背丈も伸びきる

28歳~34歳:筋骨がしっかりし、髪の長さが極まり、身体が最も充実する

35歳~42歳:顔の色艶に陰りが出て、髪や頬のハリに衰えが現れる

43歳~48歳:顔がやつれ、髪に白いもの(白髪)が混じり始める

49歳以降:肉体が衰え始め、閉経を迎える

男性は

8歳~15歳:髪が長くなり、歯が永久歯に生えかわる

16歳~23歳:精通を迎え、子を作ることができるようになる

24歳~31歳:筋骨がしっかりし、背丈も伸びて最も盛んになる

32歳~39歳:筋肉が強壮となり、肌肉が豊かでたくましくなる

40歳~47歳:体力や毛髪の成長に陰りが見え始める

48歳~55歳:肉体的に衰えが始まる。シワや白髪が目立ち始める

56歳~63歳:生殖能力が弱まり、身体全体の老化が見え始める

64歳以降:身体は衰え、歯や髪が抜ける

 

 2000年前に書かれた黄帝内経に示してある人の身体の変化では、女性は49歳で閉経を迎えるとなっています。現代女性の一般的な閉経年齢も50歳前後でありほとんど変わりがありません。女性の身体が28歳~34歳、男性が32歳~39歳でピークを迎えるという点においても現代の医学的な認識とほぼ同じということがいえると思います。

 養命酒のCMで女性は7の倍数で変わるということをお知りになった方も多いと思いますが、補足させていただくと、黄帝内経の年齢は数え年ですので、実年齢にプラス1歳としてそれぞれの項目に当てはめなくてはいけません。(正確にはその年の1月1日~誕生日前日までは実年齢プラス2歳、誕生日~その年の12月31日までは実年齢プラス1歳が数え年となります。)

各項目よりも年齢的に早くその現象が現れていれば成長、発育(=老化)が早いことになります。

 細かい養生を上げていくとキリが無くなってしまいますが、適切な食事や睡眠、ストレスの少ない生活を心掛けて来年も皆様にとって良い年になることをお祈りいたします。

 

 昭和堂薬局スタッフ一同、平成28年も皆様の気持ちや健康のお役にたてるよう精進してまいりますので来年もまたご愛顧いただけますようお願い申し上げます。

 

なお新年は1月2日より営業いたします。


昭和堂薬局 | 2015年12月30日

 

怖い心筋梗塞

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 「テラスハウス」出演していた31歳の男性が心筋梗塞で亡くなったことは、記憶に新しいことではないでしょうか。私の身近な人たちがこの病気で亡くなったり、意識不明になったりしたので、皆さんの予防につながってくれたらと思いこのコラムを書いています。

 

 この病気は、心筋に栄養や酸素を送っている冠状動脈が何らかの原因で通りが悪くなり心筋が壊死してしまう病気です。

 

 独立法人がん研究センターのコホート研究(疫学研究)では、約4万人の日本人のデータから魚の摂取量と心筋梗塞の関係を検討し、2006年に発表しています。これによると、高齢になるほどリスクが上がり、また魚の摂取量が多い人ほどリスクが下がっています。
 元々、魚に含まれるω3系の脂質が注目されたのは、グリーンランドのイヌイットに心筋梗塞が少なく、彼らの食生活を調べたところ、ω3系脂質を多く含む食品を摂取していたことからでした。動物実験でも、マウスに心肥大・心不全を実験的に起させ、ω3系脂肪酸の心保護作用を解析したものでは、体内のω3系脂肪酸レベルが上昇するほど心筋の線維化が抑制されたそうです。

 

 もう一方では日本人の食の欧米化でω6系脂肪酸や飽和脂肪酸の摂取量が多くなっていることも、心筋梗塞を含め多くの炎症性疾患が多くなっている原因の一つだと思われます。

 

 最近では、健康番組でω3系の脂質を紹介したことでエゴマ油などのω3系脂肪酸を多く含む油が人気なようですが、今の食生活にエゴマ油をプラスするのではなく、ω6系脂肪酸が多い場合にはそれを少なくしてエゴマ油などのω3系脂肪酸を摂取して欲しいのです。

 

 我々の食生活の中でω6系の脂肪酸は多く使われています。例えば加工食品の表示に植物油脂という文字がよく出てきますが、これもω6系脂肪酸です。昔は健康にいいといわれていたマーガリンやコーヒ―フレッシュにも使われています。インスタントラーメンやカレールウなど挙げればきりがないほどです。

 

 また、現代は飽食の時代と言われています。それによる肥満も炎症系の病気になりやすくなります。肥満になってくると白色脂肪細胞がうまく働けなくなり、身体を守るアディポネクチンというホルモンの分泌量は低くなり、逆にTNF-αなどの炎症性物質を多く出し始めます。このことにより、炎症性の病気である糖尿病や血管系の病気などになりやすくなってしまうのです。

 

 自分の食生活を見直してみてください。魚は適度に食べていますか?加工食品やインスタント食品多くないですか?お腹いっぱいに食べていませんか?外食や買い弁当ばかりも問題です。

 

 健康にいい食事を目指すとよくベジタリアンになってしまう人がいらっしゃいますが、これもまたバランスの悪い食生活です。

ご自身や身内の方が食材から作る食事が基本です。どうしても買い弁当や外食になってしまう場合はサプリメントで補うことも仕方のないことだと思いますが、これも質が問題です。しかし、基本は食事で予防することが大切です。


昭和堂薬局 | 2015年12月8日


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