高温多湿の日本では、元々胃腸が弱い人が多いのですが、この時期は、湿度が高く気温が上がってくるために胃腸に負担がかかるようになります。そこに、冷たい物や油っこい物を取り過ぎると、表題のようなことになってきます。この辺で治まってくれるといいのですが、そうはいかず、便の異常やむくみ、食欲不振などなどが起こります。
漢方では、脾(胃腸)の働きが落ちているので、脾(胃腸)を補う薬を使います。そして、脾虚で胃腸の働きが落ちているのであれば、大なり小なり消化管に湿が停滞します。この停滞した湿(水分)が多いと便は軟便や下痢になります。しかし、その湿邪が痰(ネバネバした水分)になってくると便がネバツキ排便しにくくなってきます。
水っぽい下痢の状態の場合は、参苓白朮散です。ネバネバした便でやや便秘の時は六君子湯になると思います。
胃腸が弱っていてお腹が痛くなる場合は、黄耆建中湯や桂枝加芍薬になります。
*私も若いころは(30歳代)、よくお酒を飲みに行っていたのでこんな状態によくなりました。その時は参苓白朮散を飲むと下痢は治りましたが、またすぐに飲みに行くので、だるさや食欲不振は残ってしまって、その後、夏バテになっていました。(今は、お酒をやめたのでこんなことになりませんが…)