『昭和堂薬局』

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何となく気になる便秘も要注意!その便秘「むくみ腸」かも?

 産経新聞やマイナビウーマンなどで紹介された「むくみ腸」。実際、便秘薬を使われている方の内、本当の意味で下剤が必要な方は数少ないのではと思います。便秘は、排便しにくい、排便回数が少ない、便が硬い、残便感がある状態です。しかし、漢方的には、センナなどの便秘薬を使っていいタイプは、熱秘タイプ(身体の熱量が多いタイプ)で大便が乾燥し、腹痛やお腹の張りがあり、赤ら顔で小便は黄色く、口臭があり、口が渇くようなタイプで、舌を見ると赤く黄色い厚い舌苔のある人たちです。冷えていたり、エネルギー不足や血の不足、エネルギーが巡らないなどの便秘に長期間センナなどの便秘薬を使用すると、お腹を冷やしてしまい、消化機能を傷害してしまう可能性があります。
 「読む便秘外来」(集英社)など数多くの著書がある順天堂大学医学部の小林弘幸教授は、「めまいや頭痛、便秘といった不定愁訴を起こす例が増えているようです。気圧の変動も大きく、自律神経のバランスを崩しがちです。交感神経が優位になり過ぎると血流が滞り、むくみ、冷えといった症状も起こります」と言っています。
 腸が内容物を送り出す「ぜん動運動」は副交感神経が優位なときに活発になります。腸は脳に次いで神経細胞が集まっており、自律神経のバランスを保つことが大切です。腸内環境が悪化すれば吸収された栄養を運ぶ血流が悪くなり、全身の機能低下へとつながっていきます。「大腸では便に含まれる水分を吸収していますが、その水分が排出されないと腸管がむくみます。これが『むくみ腸』です。腸がむくみを起こせば、血流が悪化してエネルギーの消費も悪くなり、肥満にもつながります」
 小林教授は「便が腸内で滞れば腐敗が進み、おならが臭くなり、次第に口臭や体臭にも現れます。毎日お通じがあっても残便感があるのは、腸がむくんでいる場合があります。まず、大切なのは腸内環境を整える食生活と適度な運動を心がけることです。患者さんにもおすすめしているのがヨーグルト。生きて腸まで届くタイプのビフィズス菌がとれるヨーグルトなら、腸内環境を整えるのはもちろん、便通改善にも役立ちますよ。ヨーグルトをとる際、食物繊維を豊富に含むものを一緒にとると、さらに効果を期待できます。食物繊維は便を柔らかくする水溶性の食物繊維と、腸のぜん動運動をうながす不溶性の食物繊維を同時にとれるのでおすすめです」と小林教授。
 実際に、食物繊維や乳酸菌、オリゴ糖などで大便の出が良くなり、肌の調子などが良くなる人は多くいます。もともと日本人は欧米人に比べ腸が長く、便秘しやすい傾向にあります。そのため、昔の日本人は食物繊維をたくさん摂っていました。しかし、現代人は、欧米型の食事を好むようになり、本来の熱秘タイプ以外の人達も便秘になっているのです。
 食物繊維や発酵食品を摂り、便秘薬に頼らない生活が必要です。
 それでも解消できない方は、その方にあった漢方薬や健康食品をお選びしますので、ご相談ください。


昭和堂薬局 | 2014年6月9日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。