『昭和堂薬局』

WhatsNew

空腹を満たすだけが食事の役割ではありません

 食事は、私たち人間の健康を維持していく重要な要素です。

 私たち人間は、摂取した食事を消化・吸収し代謝を受けます。炭水化物、脂質、タンパク質の一部は分解されてエネルギーとして利用されます。またタンパク質、脂質、ミネラルは、臓器、細胞、細胞小器官などの構成材料として体の組織を形成します。さらに、ミネラルやビタミンは代謝を助ける働きもあります。

 

 今回は、その「栄養素」の中でタンパク質(アミノ酸)に絞ってお話します。
人体のタンパク質を構成するアミノ酸は20種類あります。そのうち9種類が人体では合成できないため必須アミノ酸と呼ばれ、食事から摂取する必要があります。また、アミノ酸は、身体のエネルギーとなる他に、様々な組織において多様な生理機能があることが明らかになってきました。

 

 アミノ酸の基本的な性質として、一次機能(栄養機能)、二次機能(感覚機能)、三次機能(生体調節機能)があります。一次機能として、すべての必須アミノ酸は必要量を摂取する必要があります。必須アミノ酸のうち一部が足りない場合は、制限アミノ酸となり、十分なタンパク質合成ができません。二次機能として、アミノ酸は甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5味のうちいくつかの呈味を持っています。三次機能として、アミノ酸の生体調節機能に関しては、ロイシンやグルタミンなどによる筋タンパク質合成促進、分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)による運動機能向上作用、セリンによる腰や膝の痛みの改善、シスチン、テアニンによる免疫力の向上など、加齢による身体機能低下を防止し、健康寿命に貢献すると考えられています。(今回は詳しく述べませんが、これらのことは科学的に解ってきたことなのです。)

 

 以上のようなアミノ酸の機能を踏まえて、バランスの良い食生活をしていく必要があります。アミノ酸バランスが優れた食品として、肉類、魚、卵、大豆などがあげられます。タンパク質については、これらをうまく取れ入れて健康な体を手に入れて、いつまでも元気に過ごしたいですね。


昭和堂薬局 | 2022年7月6日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。