『昭和堂薬局』

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冬は気分がどんより・・・「冬季うつ」かも

冬は気分がどんより・・・「冬季うつ」かも

冬になると憂うつになる「冬季うつ」。これは季節性感情障害の通称。典型的なうつといえば、「不眠」、「食欲がない」というのが一般的なイメージかもしれませんが、「冬うつ」は食べすぎ、寝すぎという症状が多く、うつと自覚しにくいという特徴を持ちます。
 冬季うつは、冬にはほとんど太陽が出ない北欧などに多い季節性のある「うつ」。日本では10~11月ごろから徐々に元気がなくなり始め、眠くて、だるくて、何もやる気にならなくなり、春になると症状が改善する人が多いと言われています。
 症状としては「過眠・過食、体が重い」というのが最も多く、菓子パンのような甘いものや炭水化物を食べたくなります。また、寝てばかりでも食べるので、 “うつ太り”をする人もいます。
 この冬季うつの原因は、日照時間が短くなることが引き金となり、セロトニンなどの脳内の神経伝達物質が減ることが一因。蓄積したストレスも原因と考えられています。

 ではどうしたらよいのでしょうか?
 冬季うつを始め、うつ病の原因とされているのがセロトニンの不足。セロトニンは日中の明るい時間帯に多く分泌されるホルモンですが、その切り替えのスイッチとなるのが、朝起床時の日光です。セロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの材料にもなり、夜にはメラトニンが私たちを睡眠へと向わせるのです。お休みの日だからといって、遅寝遅起きの生活はセロトニンの分泌を少なくしてしまう原因です。お休みの日であっても普段の起床時間となるべく変わらない時間に起きて活動し、普段、睡眠時間が少ない方は早めの就寝を心がけるというのは、冬季うつを防ぐためには非常によい習慣といえます。
またセロトニンの材料は、肉や魚、大豆などのたんぱく質を構成する「トリプトファン」というアミノ酸で、私たちが体内では作ることのできない「必須アミノ酸」の1つ、食べ物から十分に摂取することがとても重要です。冬季うつでは食べ物に”癒やし”を求める傾向があります。甘い物や炭水化物で満たすのではなく、たんぱく質・野菜・発酵食品のバランスがとれた食事を心がけましょう。
生活の改善が難しいという方は、漢方薬やアミノ酸製剤、腸内環境を整える健康食品の力を借りるのも一つの方法です。このような症状でお困りの方は、店頭にてご相談ください。
 暦の上で(二十四節気で)、今日は立冬です。冬季うつにならない生活を心がけましょう。


昭和堂薬局 | 2013年11月7日

 

アルツハイマー型認知症、生活習慣病と関連…予防するには

「認知症のアルツハイマー型、生活習慣病と関連…予防するには」産経新聞電子版より
近年、生活習慣病は「慢性炎症」が原因で起こることが解ってきたが、認知症についても「慢性炎症」との関係が指摘され、特に高脂肪食により起こる肥満からインスリン抵抗性(インスリンがあるがうまく作用しないこと)により、アルツハイマー型認知症の原因物質である「アミロイドβ」の代謝に影響することが指摘されています。このことについての関連記事が産経新聞電子版に載ったのでご紹介します。
(以下産経新聞記事)
年々増え続けている認知症は患者本人がつらいだけでなく、介護者の負担も大きい疾患だ。認知症の中でも患者の多いアルツハイマー型は、これまで原因不明で予防が難しいとされていたが、最近の研究で生活習慣病との関連が明らかになってきた。乳製品や大豆製品、野菜を多く食べることで発症リスクを低下させることも分かっており、認知症予防のためにも自身の食事パターンを見直してはどうだろう。
◆背景に糖尿病?
 厚生労働省の調査では、65歳以上の15%、約460万人が認知症と推計されている。認知症には、血管が詰まって起こる脳血管性と、何らかの原因で脳が萎縮して起こるアルツハイマー型などがある。
 このうち、脳血管性認知症は脳梗塞や動脈硬化が原因となって起こることから、以前から生活習慣病との関連が指摘されていた。一方、この20年で患者が急増し、高齢者の認知症の大半を占めるようになったアルツハイマー型と生活習慣病の関連が明らかになってきたのは最近のことだ。
 福岡県久山町の住民を対象に行われている疫学調査の「久山町研究」でも、生活習慣病と認知症の関連が判明している。
 30年以上前から同研究に携わっている九州大大学院の清原裕教授は「久山町の60歳以上の高齢者の追跡調査で、糖尿病が脳血管性とアルツハイマー型の両方の危険因子であり、特にアルツハイマー型との関連が強い傾向にあることがわかった。この10年の認知症の急増は、糖尿病の蔓延(まんえん)が要因である可能性が高い」と指摘する。
 糖尿病がアルツハイマー型認知症と関係があるのは、血糖を下げるインスリンがアルツハイマー型の原因物質であるβアミロイドタンパクの分解能力と関係するためだ。βアミロイドタンパクの蓄積が促進されるとアルツハイマー型認知症が進行するが、βアミロイドタンパクの蓄積は糖尿病となった場合だけでなく、糖尿病予備軍に多い高インスリン血症(インスリンが過剰に働く状態)でも促進される。(以下省略)

 産経新聞の記事中でも食事の影響を指摘しているが、日本人の食の欧米化がこの「慢性炎症」に関連し、脂質の偏った摂取や野菜など食物繊維の不足、発酵食品の摂取不足などが影響していると言われている。
超高齢化社会が到来し、急増している認知症
予防に取り組んでいかないと本人だけの問題でなく社会全体の大問題になっていくのでは…


昭和堂薬局 | 2013年11月2日

 

からだの受験対策

からだの受験対策
来年の受験まであとわずか…これから本格的に寒くなって、風邪の季節到来です。受験生はインフルエンザの予防注射をしておくといいかもしれません。我が家の長男も大学受験の最中にインフルエンザに罹り、ヒヤヒヤ… 無事に受験は終了!(私の予想以上の大学に合格)
また、子供は成長期で臓器がしっかりしておらず、ストレスや体力消耗などで食事から気(エネルギー)がつくれなくなったり、消耗してしまうとバリア機能が衰えて風邪を引きやすくなります。
11月に入り、学校行事がひと段落つくと勉強時間が増え、脳でのエネルギー消費が高まります。食事をしっかり摂りたいですね!日本人は胃腸の弱い人が多いので、ここからが踏ん張りどころなのに食べられなくなる人も多くいます。胃腸機能を高める漢方薬を早めに使って食欲が落ちないようにしておかなければいけません!また、食べるものもバランスよく摂りましょう!ネットの受験生の食事を見ると炭水化物が多いように思います。脳の栄養は”糖”です。だから炭水化物を摂るのでしょうが、長時間一定の糖類を食事から補給することは難しく、砂糖やジュースで補給したりすると血中の糖の濃度が上がってしまい血糖値を一定に保とうと体が働きエネルギーがそこに費やされて逆効果です。体は糖が足りなくなると最初に筋肉を分解して糖をつくります。ですから、食事は炭水化物ばかりでなく、タンパク質も必要になるのです。タンパク質に限らず、脂質、ビタミン、ミネラルも当然必要ですから、偏った食ではなく、バランスが大切です。
また、違った意味で脳をつくる栄養素の一つが脂質です。その中で重要なものがDHAという青魚などに多く含まれる油です。現代人はサラダ油や菜種油などの油を非常に多く使いますが、これらの摂り過ぎがアレルギーなどを引き起こす原因だといわれています。また、サラダ油などはシソ油や亜麻仁油などからDHAへの変換の邪魔をするので厄介です。シソ油や亜麻仁油はスーパーで売っていますので、ドレッシングをつくって使いましょう。これに合わせて積極的に魚も摂りましょう。
受験が間近に迫ってくると、受験生の重要なサポート役もストレスでイライラしたり、不安になったり、元気が出ずに眠れないなんて…
お母さんが元気で、てきぱきとサポートできると受験生にとっては大きな力になります。元気でいられるように漢方薬を使うといいと思います。
我が家にも一番下の娘が来年受験です。同じ受験生と持つ親として悩みを共有しましょう。
ご相談お待ちしています。


昭和堂薬局 | 2013年10月31日

 

“えっ!抜け毛は秋が最も多い”という記事が産経新聞に掲載されました。

“えっ!抜け毛は秋が最も多い”という記事が産経新聞に掲載されていました。
当店が所属する研究会でも女性の抜け毛に取組んでいます。抜け毛の悩みは以前であれば更年期の女性や病気の方が多かったのですが、最近は働く女性が増え、社会的ストレスや仕事と家事の両立などによる睡眠時間の減少による抜け毛で悩む女性が増えています。
産経新聞の記事によると、20代~50代男女に聞いた外観で気になる部分は?という調査で「シミ」「しわ」「たるみ」を抑え「抜け毛」が一番気になるという結果。
女性にとって”髪は命”といいます。女性にとって抜け毛や髪の毛が細くなるのは大問題です。
 では、どんな原因が考えられるのでしょうか?

・加齢(40代以降)
更年期に入り、女性ホルモンが減少するため

・ 過度のダイエット
過剰な食事制限により、栄養が髪にいかなくなるため

・ ストレス
血行障害が起きたり、ホルモンバランスが乱れるため

・ 間違ったヘアケア
髪を気にしすぎるあまり、洗浄力が強く刺激が強いシャンプーを使うため

・産後
妊娠中に増えた女性ホルモンが、出産後通常に戻るため

・睡眠障害
睡眠が十分でないため(髪は睡眠中に成長します)

・病気
甲状腺の病気や、膠原病など

ここで東洋医学的にはどう考えるのかを原因別にお話しします。

中医学(東洋医学)では髪は”血の余り”と考えます。血が不足したり、血流が悪く血が髪に届かなくなると髪が薄くなったり、乾燥して艶がなくなり細くなったりします。
 加齢によって腎が衰え、腎に蓄えられている精が不足すると、腎精によって生み出される血が不足し抜け毛になります。これは「40歳代の抜け毛」です。
 人は食べたものから栄養を吸収しますが、中医学では食べたものから気や血をつくると考えます。ダイエットなどで食事を摂らないと気や血を十分つくることができず、血が不足します。これが「過度のダイエットによる抜け毛」です。
 人はストレスを受けると肝の機能が正常に働かなくなり、肝の機能である気血を体の隅々に届けることができなくなり髪に血が届かなくなります。これが「ストレスの抜け毛」です。
 妊娠、授乳で女性は血を消耗します。これが「産後の抜け毛」です。
 睡眠障害で睡眠時間を十分取れないと気や血を消耗します。これが「睡眠障害による抜け毛」です。
 その他の「間違ったヘアケアによる抜け毛」や「病気の抜け毛」は原因が多岐にわたりますので、今回は割愛します。
抜け毛を予防するためには食生活や生活習慣を改善する必要があります。栄養バランスを整え、特に髪はタンパク質からできていますので、タンパク質の制限はやめましょう。
 また、自律神経のバランスを崩さないために、規則正しい生活のリズムにし、十分な睡眠をとりましょう。
 食や生活習慣は以上に簡単に述べましたが、詳しくは店頭でご相談ください。
 一度、毛根が障害を受けると簡単には戻りませんので、漢方薬や健康食品の力を借りるのが近道です。お気軽にご相談ください。



昭和堂薬局 | 2013年10月26日

 

いよいよ明日、三軒茶屋店がオープンを迎えます。

いよいよ明日(10月1日)三軒茶屋店がオープンを迎えます。

昭和5年に神奈川で創業以来皆様のご愛顧に支えられ、いよいよ明日(10月1日)三軒茶屋駅・世田谷通り口すぐの所に、昭和堂薬局三軒茶屋店がオープンいたします。
これまで”東京の方にお店はないの?”とのお客様からのお声をいただくことがありましたが、薬の老舗の看板を携えて東京に出店することとなりました。
これもひとえに皆様のご愛顧の賜物だと感謝申し上げる次第です。
明日開店いたします三軒茶屋店でも多くの皆様に愛されるよう従業員一丸となって努力をいたす所存でございます。
今後ともより一層のご愛顧、お引き立てを賜りたく宜しくお願いいたします。

今回は少しだけ三軒茶屋の歴史に触れてみます。(三軒茶屋商店連合会運営ホームページ・三軒茶屋どっと混むより抜粋)
三軒茶屋の地名は、江戸時代に大山道の本道(今の世田谷通り)と近道(今の国道246号)の分岐点に信楽(後に石橋楼)、角屋、田中屋の三軒の茶屋があった事に由来します。当時は神奈川県丹沢の大山にある阿夫利神社へ雨乞いに行く大山詣が流行し、文化文政の頃には三軒茶屋という呼称が一般的になっていたそうです。
明治30年代になると三宿から三軒茶屋一帯(今の世田谷公園のあたり)に軍事施設がつくられ軍関係者を相手にした商店が立ち並び、商店街が自然発生的に形成されていきました。
明治40年には、玉電(玉川電気鉄道)が渋谷?玉川に開通、三軒茶屋に電車が走り出します。
関東大震災後、都心で家を失った人達が、玉電が通る交通便利な三軒茶屋に多く流入し、人口が急増し商店街も急速に発展してきました。

この三軒茶屋の歴史ある商店街の一つ、エコー仲見世商店街の一画に昭和堂薬局三軒茶屋店を構えることになりました。
近くにお寄りの際にお店を見に来てはいかがでしょうか。従業員一同ご来店をお待ちしております。


昭和堂薬局 | 2013年9月30日

 

意外に知らない秋の花粉症の原因

ネット配信の健康記事に次のようなニュースが掲載されました。
エスエス製薬では、秋の花粉症に関する意識と実態を探ることを目的に、全国の20代から50代の男女400名の秋の花粉症ランナー(※全国の20代から50代の男女400名で、秋の花粉症または花粉症のような症状を発症し、週に1回以上ランニングをしている人)を対象に調査を行なった。調査の結果、スポーツの秋にランニングを楽しむ人が多いこの季節に、秋の花粉症がランニングに悪影響を与えている事実や、鼻水を気にしながら走る人が多い実態も明らかとなった。ランナーに関しては、マスクを着用したまま走ったり、鼻炎薬を飲んで対処していても、眠気を感じるなど、適切な秋の花粉症対策ができていない人も多く、適切な対処をすることで、より快適な日常生活、ランニング生活を送ることができると考えられる。
秋の花粉症の症状について、薬を飲んでいない状況でランニングに限らず仕事や勉学、スポーツなど日常への影響があるかどうか質問したところ、「日常生活に非常に影響がある」及び「日常生活にやや影響がある」)と回答したのは51.3%となり、実に2人に1人は秋の花粉症が日常生活に影響していることがわかった。秋の花粉症についても適切な対処が必要と言えそうだ。
春のスギ花粉やヒノキ花粉による花粉症は有名ですが、秋の花粉の主な原因はブタクサやヨモギ、イネ科の植物による花粉で、春の花粉症同様、年々秋のアレルギーでお悩みの方が増えているように感じます。
東洋医学において秋は肺経の季節であり、肺‐大腸‐鼻‐咽喉と経絡によってつながりを持つと教えています。
さらに、肺経は脾経(胃腸のことを指します。)によって養われており、鼻の症状を考える上では肺経のほかに脾経のケアを考慮してくことが重要です。
今年の夏は猛暑となり、冷たいものを例年以上に摂取した方が多いのではないでしょうか?気温が高い時に胃腸にかけてきた負荷がこの時期に肺経の症状となって出やすくなります。風邪でもないのに咳が止まらない、喘息のような発作が続いているなど、秋の花粉症もこのひとつと考えられます。
脾経を立て直すには食べるものが重要で、細かく考えると様々な制約がかかってしまい、反って続かないことが多いと思います。大まかにいうと炭水化物(米やパン、麺類)や甘いものを減らし、タンパク質(肉や魚)・野菜・発酵食品を炭水化物や甘いものよりも多く摂るというイメージで腹八分目の食事を心掛け、またアレルギー反応は疲れやストレス、精神的な疲労によっても発生しやすくなるため、秋の夜長を楽しむのも風情ですが、あまり睡眠不足にならないような生活をすることが秋の花粉症を悪化させない養生となります。
生活やお仕事で養生が難しい方には漢方薬や腸内環境を整える健康食品などが有効で、これらの症状でお悩みの方は、店頭にて私達にご相談してみてはいかかでしょうか?


昭和堂薬局 | 2013年9月19日

 

便利なネットも使い方次第で…

2013年8月24日(土)の読売新聞に以下のような記事の掲載がありました。(記事一部抜粋)
~生徒に「ネット断食」合宿…来年度から依存対策~
 スマートフォンやパソコンに夢中になるあまり、健康や学業に支障をきたす「インターネット依存」の若者が増加していることを受け、政府が初の調査・研究に乗り出す方針であることが明らかになった。
 小学生から高校生までを主な対象に、一定の時間、インターネット環境から遠ざかる「ネット断食」を来年度から開催し、ネット依存の症状や処方箋を探る。
 ネット依存の若者の実態は、今月1日の厚生労働省研究班の調査で明らかになった。推計数によれば、ネットへの依存が強いとみられる中高生は全国で約51万8000人いるとされ、研究班は「依存が強くなると、昼夜を問わずに熱中して睡眠障害が起きたり、生活リズムが不規則になって栄養障害が起きたりする」などの弊害を指摘した。
 ~ネット依存による健康への主な影響~
 ・抑うつ症状
 ・昼夜を問わず熱中することによる睡眠障害
 ・不規則な食事による栄養失調
 ・引きこもりがちになり骨量や筋力が低下
 ・長時間同じ体制を取ることで血栓ができるエコノミークラス症候群
 パソコンやスマートフォンの普及によってインターネットが身近になったことは良い面もありますが、この記事にあるように健康面への影響も大きく、使い方次第で身体にとって負荷がかかることが懸念されています。このコラムを読んでいただいている画面も大変きれいに見えていると思いますが、目にかかる負担は大きなもので東洋医学上、目は肝に通じていて、肝は気の疏泄を主り、血を蔵すという役割を担っています。また、肝‐胆‐目‐筋‐風‐怒というつながりを持ち、パソコンやスマートフォンの画面を見過ぎることでイライラやキレやすくなったりすることを示しており、すべての人がそうではないのですが最近の人がキレやすくなっているのもパソコンやスマフォの使い過ぎがその一因なのかもしれません。
 インターネットの世界は調べものをしたり、SNSのように誰かとつながっていたいという願望を満たすには手っ取り早いツールであることは確かですが、そのせいで睡眠時間を削ったり、食事がおろそかになって体調を崩しては現実世界での生活を健康で充実したものにはできません。
 私が店頭で漢方相談を受けている際にもお客様がネットで得られた情報をお話してくださることがあり、非常に詳しく調べておられる方もお見受けします。その情報で反ってご自身の不安や症状を助長してしまう方が多いことも事実です。
 目にかかる負担を減らして安眠するためにも就寝1~2時間くらい前にはネットの世界から離れ、バランスのとれた食事を心がけることによって「ネット依存」にならないようにしたいですね。仕事柄どうしてもパソコンやスマートフォンの画面を見ることが多く、目の疲れが取れない方やイライラしやすい方には漢方薬で対応することができます。店頭でご相談ください。


昭和堂薬局 | 2013年8月27日

 

不妊治療は夫婦の足並みをそろえて

2013年7月31日の朝日新聞に男性不妊症について次のような掲載がありました。

~男性不妊症、手術で改善も。課題は少ない専門医~
 カップルの10組に1組は不妊症で、半分は男性側にも原因があるという。多くは精子をつくる機能に問題があり、一部は手術で改善できることが分かってきた。ただ、検査に消極的な男性が多いほか、男性不妊の専門医も少なく、治療へのハードルは高いようだ。
~精巣の手術後に自然妊娠~
 結婚して丸5年になる都内の男性会社員(33)は、妻(33)との間に8月、待望の第1子が生まれる。
 1年以上、子供ができず、2009年秋、不妊治療専門の婦人科クリニックを訪ねた。妻に異常はなく、男性も精液検査で、精子の運動率がやや悪いものの問題ないと言われた。
 医師の勧めで血行改善などの漢方薬を飲み始めたが、精子の状態は良くならなかった。精子を濃縮して子宮に注入する人工授精もうまくいかず、体外受精や卵子に針を刺して精子を注入する顕微授精を勧められた。ただ、採卵の妻の負担を考え、踏み切れなかった。
 そんな時、男性不妊外来があることを知り、受診した。触診した泌尿器科医に「精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)ですね。手術で精子の改善が期待できます。」と言われた。(以下省略)

 この記事は男性不妊の一つである精索静脈瘤のケースで、男性も奥様と一緒に不妊治療に向き合っていたのではないかと想像されます。ただ記事にもある通り検査に消極的な男性が多いのも事実でしょう。
 私が店頭で子宝についての相談を受けている時に、夫婦間での子宝についての”温度差”を感じることがあります。ご主人が子宝や治療に対しやや消極的であったり、奥様が治療に一生懸命になりすぎているために、相対的にご主人側が消極的に見えてしまうケース、奥様があまりご主人を頼らない、頼れないケース…。
 仮に不妊の原因が明らかに”男性側にのみ”もしくは”女性側のみ”にあったとしても、子宝に恵まれるためには二人が手を取り合って”夫婦二人”で問題に向き合い、共有し、治療における大変さを互いに思いやる必要があると思います。
 現在の生殖医療は高度に発展を遂げており、今後さらに発展していくと考えられますが、その治療を受けるご夫婦の気持ちや精神状態のケアに関してはまだまだ不十分な点は否めません。治療のストレスは避けられないと思いますが、少しでもストレスや不安がなく治療を受けるために漢方薬を服用することも一つの方法だと思います。店頭で相談してみてはいかがでしょうか?


昭和堂薬局 | 2013年8月7日

 

不妊症の解説~子宮内膜症~

 子宮内膜症とは子宮内膜組織が何らかの原因で、本来あるべき子宮内膜以外の場所に発生し、その部位で内膜組織が増殖する疾患です。20~30代の女性で発症することが多く、そのピークは30~34歳にあるといわれており、女性ホルモンのひとつであるエストロゲン分泌が低下する40歳代後半から閉経に向って減少していきます。
 子宮内膜症は女性ホルモンの影響によって月経周期に合わせて増殖し、月経時の血液が排出されずに子宮内に残ってしまったり、周囲の組織と癒着を起こして様々な痛みをもたらしたりします。子宮内膜症の発症原因はまだはっきりとは解明されていませんが、現在いくつかの説あり、その諸説が混在して起こっているといわれています。
 しかし、共通していわれていることとして月経時の経血逆流が発症に関与することは間違いないと考えられています。
 月経がある女性の90%以上は月経血が逆流しているのですが、その人達すべてが子宮内膜症にはなりません。経血が逆流し、停滞したものは免疫が正常に働いていればナチュラルキラー細胞という免疫細胞が働き、取り除いてくれることが解ってきました。
 中医学的に子宮内膜症を考えると、その多くは”お血(血液の滞り)”か”痰飲(代謝し切れていない汚れた水)”であると考えています。(詳しくはトップページ⇒子宮内膜症をご参照ください。)
 簡単な表現をすると、何らかの原因があって生理時に”出さなくてはいけないもの”を出すことが 上手にできていない、ある種”もの持ちのいい方”とも言えます。 望んでそうしているわけではないのでしょうが、出すべきものを出せない原因を知ることが重要になります。
 例えばリラックスすることがなかなかできずにストレスをため込むタイプの方はそのストレスと共に本来出しきらなくてはならない血をため込んでしまったり、忙しすぎて疲れがたまっているような方は出すべきものを出す力が弱くなってしまい、その結果として出せない。冷えを増長するような生活習慣によって出さなくてはならないはずの痰飲を出せなくなっている…など様々な原因が考えられます。
 このような原因がどこから発生しているのか、様々な角度から詳らかにし不妊で悩んでおられるご夫婦のお手伝いをさせていただいております。
 子宮内膜症は女性の疾患であることは間違いありませんが不妊は夫婦二人、手を取り合って考えていく姿勢が重要です。
 その上で漢方薬や健康食品を用いて”しっかり出せる体”を作りましょう。


昭和堂薬局 | 2013年7月12日

 

腸内細菌のおはなし

 胎児は、通常無菌の状態で、母親の産道を通過する際に母体に共生している細菌さらされます。その後空気中の菌などの影響を受けながら、母乳によりビフィズス菌や乳酸桿菌の増殖が始まります。抗生物質の長期使用など特殊な要因がなければ、日々の変動があっても各個人で固有の腸内細菌叢が持続されます。人の常在細菌叢で最大のものが腸内細菌叢で、その菌数は成人で1014個、重さは1~2㎏にもなるといわれています。これら常在菌はヒトと密接な共生関係を形成しており、さまざまな生理機能の発現にも深くかかわっています。
 さらに腸内内容物の解析技術の進歩により、消化された食物、腸管に分泌された胆汁酸、腸内細菌の代謝産物などの情報も得られるようになり、哺乳類などが有さない酵素を腸内細菌が保有しており物質代謝を担うこと、異なる種の腸内細菌同士が栄養を供与し合いながら生存に適した環境形成をしていること、腸内細菌が腸管細胞に影響しホルモン産生を制御すること、逆に腸管から放出されるホルモンが細菌の増殖を促進、抑制することなどが明らかとなり、腸管は一つの独立した”代謝臓器”と理解されるようになってきました。
腸内細菌叢が体脂肪蓄積に影響する
 腸内細菌が食品中の難消化性糖類(食物繊維)を分解し、その最終産物である短鎖脂肪酸が腸管より吸収され、エネルギー源として利用されます。また、腸内細菌叢は脂肪合成酵素などを誘導し脂肪合成を亢進させるとともに脂肪分解を抑制し、体脂肪を増加させます。
腸内細菌叢の肥満の予防
 肥満の脂肪細胞は、余剰のエネルギーを脂質として蓄積しているだけでなく、軽度の炎症状態を呈しており、それがインスリン抵抗性、耐糖能異常を惹起することが明らかとなりました。この軽度の炎症は脂肪酸が原因物質となることが考えられてきましたが、この慢性炎症に対する腸内細菌叢の寄与が最近明らかになってきました。
 また、腸内細菌叢が消化管ホルモンの産生・分泌を介して食欲抑制、血糖調節に寄与しており、ビフィズス菌の増加はこれらホルモンの産生・分泌を増加させ肥満に抑制的に働いていることが示唆されています。
 このように腸内細菌や腸内環境がアレルギーはもとより肥満や糖尿病などの生活習慣病、最近ではうつなどの精神的な疾患にも関連することが解ってきました。
 様々な健康に関する情報の中でも盛んに善玉菌を増やし、疾患の予防や改善の報告がされています。しかし、完全に確立した方法はまだありません。日頃から発酵食品を摂るように心がけて善玉菌を増やし、腸内環境を整えましょう。
 食品から摂ることが難しい方は健康食品でフォローするのも一つの方法です。店頭にてご相談ください。


昭和堂薬局 | 2013年6月28日


横浜ポルタ内にある漢方薬局。あなたの健康な体を取り戻すお手伝いを致します。