『昭和堂薬局』

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コロナによるライフスタイルの変化で増えた「瘀血」

 今、ライフスタイルの変化やストレス過多、自律神経の乱れなどの影響により、気血のめぐりが悪くなり起こる「瘀血」という病態が増えています。そこで、当店でも登場頻度が高くなってきています「冠心逐瘀丹」の

 

 ご紹介とともに、「瘀血」について解説します。
 「瘀血」とは、人体の血液の粘稠性が増したり、巡りが遅緩、停滞したり、固まりとなるなどの状態です。病気の過程に生じた病理産物でありますが、ほかの病気を引き起こすたり不快な症状の原因でもあります。
 瘀血の原因としては気虚(エネルギー不足)、気滞(気の滞り)、血寒(冷え)、血熱(熱)、 血虚(血の不足)、外傷などがあるが、現代人では、瘀血の発症原因や機序は昔より変化してきました。現代人は生活の変化による食生活も乱れなどによる気虚(胃腸虚弱でも起こります)から、生活環境の改善より弊害で冷房などによる冷え、七情(ストレス)の損傷や生活リズムの乱れにより、「瘀血」が生じて疼痛、動悸、めまい、胸 悶、腫瘍などの症状がよく見られるようになっています。

 

 また、コロナ禍での特徴として、会社や学校に行かないことによる運動不足(通勤・通学は意外に体を動かしているのです)、リモートでのデスクワークで体が固まる(オフィスに行っていたときにはトイレに行くにも歩いて体を動かしています)などで、どんどん「瘀血」が増えています。

 

現代人の瘀血の主な原因
ストレス、各種のプレッシャー、慢性的な睡眠不足
食生活の乱れ、食べ過ぎ、酒の飲み過ぎ、喫煙
運動不足(血行不良、筋肉の虚弱、冷え性)
加齢老化(血液の動力不足、動脈硬化、微小循環 障害)

 

瘀血によく見られる症状
顔色暗、めまい、動悸、胸悶、手足のし びれ、舌暗瘀斑
疼痛、肩こり、骨関節の痛み、生理痛
脳梗塞、心筋梗塞、動脈硬化、高血圧、 腫塊腫瘍
脳出血、生理不順で塊がある、皮膚下 の出血

 

 冠心逐瘀丹の主成分である丹参は、優れた活血祛瘀(かっけつきょお)の生薬で、中国などでは注射薬としても使われたりしてます。丹参の他には、紅花、川芎、芍薬も活血します。また、川芎、香附子、木香は理気(気を巡らせる)効果があり、丹参、川芎、芍薬には養血の効果も併せ持っています。
 日本では、「桂枝茯苓丸」が活血薬では有名ですが、この「冠心逐瘀丹」が日本に入ってくることにより幅広く使えるようになったと思います。


昭和堂薬局 | 2022年6月1日


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